有馬記念2020過去10年の傾向データ

有馬記念2020過去10年の傾向データ

有馬記念(G1)は、中山芝2500mで行われる3歳上のG1。
ファン投票により出走馬を決める暮れのグランプリレースで、ここを最後に引退していった名馬も多く、近年では、キタサンブラックが記憶に新しい。
今年は、どんなドラマが待っているのか。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。

●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 5-2-1-2 50.0% 70.0% 80.0%
2番人気 2-1-2-5 20.0% 30.0% 50.0%
3番人気 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
4番人気 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
7番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
9番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
10番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
11番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-1-8 0.0% 0.0% 11.1%
15番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%

2019年 2-3-4
2018年 3-1-9
2017年 1-8-3
2016年 1-2-3
2015年 8-5-4
2014年 4-9-1
2013年 1-4-2
2012年 1-10-2
2011年 1-7-9
2010年 2-1-14

1番人気は、5勝、7連対、8複勝と、軸としては、十分に機能している。
勝ち馬の90%が4番人気以内からで、実質、単勝では4頭立て。
2桁人気は、2012年、2010年の2回だけで、割引きと見て良い。

 

●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 5-2-3-16 19.2% 26.9% 38.5%
4歳 1-6-2-35 2.3% 15.9% 20.5%
5歳 4-2-4-43 7.5% 11.3% 18.9%
6歳 0-0-1-14 0.0% 0.0% 6.7%
7歳~ 0-0-0-18 0.0% 0.0% 0.0%

3歳>5歳>4歳>6歳>7歳以上の順。
活きの良い3歳馬が優勢。
4歳馬は、勝ち馬は1頭のみだが、連対、複勝率では、5歳馬を上回る。
6歳以上からは、連対馬は出ておらず、大きく割引き。

 

●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 2-1-1-30 5.9% 8.8% 11.8%
栗東 8-9-9-96 6.6% 13.9% 21.3%

中山で行われるG1だが、意外なことに、関東馬は、関西馬の3分の1程度しか出走していない。
頭数、率ともに関西馬が優勢。

 

●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 2-1-1-15 10.5% 15.8% 21.1%
2枠 1-2-0-16 5.3% 15.8% 15.8%
3枠 2-2-0-14 11.1% 22.2% 22.2%
4枠 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0%
5枠 0-2-3-15 0.0% 10.0% 25.0%
6枠 2-1-2-15 10.0% 15.0% 25.0%
7枠 1-0-2-17 5.0% 5.0% 15.0%
8枠 0-0-1-19 0.0% 0.0% 5.0%

綺麗に平均化されているが、8枠からは連対馬が出ていないので、割引きと見たい。

 

●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-1-9 9.1% 9.1% 18.2%
先行 5-2-2-30 12.8% 17.9% 23.1%
差し 3-7-4-44 5.2% 17.2% 24.1%
追込 0-0-2-42 0.0% 0.0% 4.5%
捲り 1-1-1-1 25.0% 50.0% 75.0%

先行>差し>捲り>逃げ>追込の順。
先団から中団で折り合える馬が優勢で、逃げ、追込といった極端な脚質は苦戦傾向。
ただし、自分から動ける捲りは、好走可能。

 

●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
菊花賞 4-1-2-3 40.0% 50.0% 70.0%
ジャパンC 3-4-6-47 5.0% 11.7% 21.7%
凱旋門賞 1-0-1-4 16.7% 16.7% 33.3%
アルゼンチン共和国杯 1-0-0-5 16.7% 16.7% 16.7%
コックスプレート 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
金鯱賞 0-2-0-13 0.0% 13.3% 13.3%
天皇賞秋 0-2-0-12 0.0% 14.3% 14.3%
エリザベス女王杯 0-1-0-14 0.0% 6.7% 6.7%
中日新聞杯 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-28 0.0% 0.0% 0.0%

菊花賞、ジャパンCが優勢だが、凱旋門賞、アルゼンチン共和国杯、コックスプレートなどからも勝ち馬が出ている。

 

●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 7-2-1-17 25.9% 33.3% 37.0%
前走2人気 0-3-2-12 0.0% 17.6% 29.4%
前走3人気 0-0-2-17 0.0% 0.0% 10.5%
前走4人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
前走5人気 0-2-3-7 0.0% 16.7% 41.7%
前走6~9人 1-3-1-35 2.5% 10.0% 12.5%
前走10人~ 0-0-0-22 0.0% 0.0% 0.0%

前走1番人気が中心。
それ以外では、6番人気以下からの巻き返しのみで、2~5番人気からは勝ち馬が出ていない。
10番人気以下は、馬券になっておらず、大きく割引き。

 

●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 5-3-4-24 13.9% 22.2% 33.3%
前走2着 1-1-0-11 7.7% 15.4% 15.4%
前走3着 2-1-1-14 11.1% 16.7% 22.2%
前走4着 2-0-2-7 18.2% 18.2% 36.4%
前走5着 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
前走6~9着 0-3-0-32 0.0% 8.6% 8.6%
前走10着~ 0-1-3-30 0.0% 2.9% 11.8%

前走1着が中心で、勝ち馬の全ては4着以内から。
ただし、5着以下からも、連対馬、複勝馬が出ており、この辺りが少々難易度を増させる。
負けた馬の巻き返しは、0.9秒差以内がボーダーライン。

 

●種牡馬 成績 勝率 連対率 複勝率
ステイゴールド 3-1-2-14 15.0% 20.0% 30.0%
ディープインパクト 2-0-1-20 8.7% 8.7% 13.0%
ハーツクライ 1-1-2-12 6.3% 12.5% 25.0%
ブラックタイド 1-1-1-1 25.0% 50.0% 75.0%
ネオユニヴァース 1-1-0-5 14.3% 28.6% 28.6%
スクリーンヒーロー 1-0-1-0 50.0% 50.0% 100.0%
ハービンジャー 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
キングカメハメハ 0-2-3-17 0.0% 9.1% 22.7%
マンハッタンカフェ 0-1-0-6 0.0% 14.3% 14.3%
King’s Best 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
ロードカナロア 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
スペシャルウィーク 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
その他 0-0-0-46 0.0% 0.0% 0.0%

コーナーを6つ回る中山芝2500内回りコースでは、ステイゴールド産駒の細やかなピッチ走法の安定度が高い。
ハーツクライ、ブラックタイド、ネオユニヴァース、スクリーンヒーロー、ハービンジャーから勝ち馬が出ている。
注意すべきは、上記以外の産駒は、馬券になっていないという事実か。

 

●その他
①ファン投票1位で1着馬 64回中15頭 勝率23.4%

②ファン投票1位の牝馬 勝率0%

③時事ネタ 新型コロナウィルス、志村けん死去、オリンピック延期、菅政権誕生、嵐活動休止、鬼滅の刃大ヒット

④競馬界キーワード 「史上初」(牡馬・牝馬の両方で三冠馬が誕生。芝G1最多数が9勝に更新。アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトによる、三冠馬三頭対決。白毛G1馬誕生など)

 

●注目馬
クロノジェネシス
予想オッズ1番人気◎ 4歳▲ 栗東◎ 差し○ 上り時計○ 前走・天皇賞秋△ 2番人気○ 3着○ バゴ産駒×
総合点23/36
春のグランプリである宝塚記念(G1)で、重に近い稍重の中、上り1番時計36.6秒を繰り出し、2着に1.0秒も付ける大圧勝劇を演じた。
現役最強を掛けて、アーモンドアイとの対決となった前走の天皇賞秋(G1)では、上り2番時計32.8秒、0.1秒差の3着と健闘。
牝馬ながら、能力上位であることを再確認した。
ポテンシャルの高さは間違いなく上位クラスなのだが、前走・天皇賞秋0-2-0-12、ファン投票1位の牝馬の勝率0%など、マイナスのデータもあって鵜呑みにし辛いが、ここで勝つと「史上初」ファン投票1位の牝馬の勝利ともなる。

フィエールマン
予想オッズ2番人気○ 5歳○ 美浦○ 差し○ 上り時計◎ 前走・天皇賞秋△ 5番人気△ 2着△ ディープインパクト産駒○
総合点22/36
2018年・菊花賞(G1)、2019年・天皇賞春(G1)、2020年・天皇賞春(G1)と3000m以上のG1を3勝しているディープインパクト産駒。
前走の天皇賞秋(G1)では、アーモンドアイの上りを上回る1番時計32.7秒を繰り出し、0.1秒差2着と大健闘。
実績に違わぬ実力上位を示した。
距離が伸びるのはプラスだが、小回りの中山よりは、直線の長い、京都、東京でこそ良さが活きるタイプで、その点に疑問はある。

ラッキーライラック
予想オッズ3番人気△ 5歳○ 栗東◎ 先行◎ 上り時計△ 前走・エリザベス女王杯△ 1番人気◎ 1着◎ オルフェーヴル産駒×
総合点22/36
2017年・阪神JF(G1)、2019年・エリザベス女王杯(G1)、大阪杯(G1)、2020年・エリザベス女王杯(G1)とG1を4勝は、メンバー最多。
年内、中山重賞連対実績という部分では、中山記念(G2)0.3秒差2着があり、有馬記念好走の傾向にはハマる。
今回は、前走のように貯めて脚を使うよりは、大阪杯(G1)の時のように前々で進み、叩き合うような競馬が理想だろう。
エリザベス女王杯(G1)からのローテーションは結果が出ていないが、そこも含めて粘り込みを図る。

カレンブーケドール
予想オッズ4番人気△ 4歳▲ 美浦○ 先行◎ 上り時計▲ 前走・ジャパンC◎ 5番人気△ 4着○ ディープインパクト産駒○
総合点23/36
2019年・オークス(G1)以降、秋華賞(G1)、ジャパンC(G1)、京都記念(G2)、オールカマー(G2)で2着。
未だ2勝馬にして、重賞未勝利だが、獲得賞金は3億5千万を超えるシルバーコレクター。
前走のジャパンC(G1)でも、0.2秒差の4着と健闘しているし、タイム、S指数から見ても、決して劣るところはなく、十分に通用する能力はある。
今回の乗り替わりがどう出るのか?やってみないと分からないが、この馬がG1を勝つ時の背には、津村がいて欲しい。

ワールドプレミア
予想オッズ5番人気△ 4歳▲ 栗東◎ 差し○ 上り時計○ 前走・ジャパンC◎ 7番人気△ 6着△ ディープインパクト産駒○
総合点22/36点
2016年のセレクトセールで、2億5,920万円という高額で落札され注目を集めた。
2019年・菊花賞(G1)を制し、1億円以上の落札馬の中では、最も高額なG1という事になる。
その後は、有馬記念(G1)0.9秒差3着のあと、11か月の長期休養に入った。
前走のジャパンC(G1)は、0.8秒差6着と休み明けにしては、まずまずの内容で、予定通りの一叩きができたよう。
傾向的には、多くの項目をクリアしており、勝ち馬の資格は十分に満たしている。

オーソリティ
予想オッズ6番人気× 3歳◎ 美浦○ 先行◎ 上り時計△ 前走・アルゼンチン共和国杯△ 3番人気△ 1着◎ オルフェーヴル産駒×
総合点18/36点
春は、青葉賞(G2)を勝って、本番である日本ダービー(G1)に進む予定であったが、故障のため、これを断念。
休養明けとなった前走のアルゼンチン共和国杯(G2)では、+12kgという成長した馬体を披露し、3番手から押し切る正攻法の競馬で2着に0.2秒差を付ける勝利。重賞2勝目とした。
前走、アルゼンチン共和国杯(G2)というローテーションからは勝ち馬も出ており、活きの良い3歳馬という中では、これが最右翼か。
走法からは、中山内回りにも対応できそうで、恐い一頭。

 

●まとめ
G1・9勝馬アーモンドアイや、牡馬、牝馬の両三冠馬の姿も無く、少々寂しさもある有馬記念(G1)だが、それでも8頭のG1馬がエントリー。
暮れのグランプリとしては、十分な好メンバーとなった。
春の宝塚記念(G1)で、1.0秒差というG1とは思えない圧勝劇を演じたクロノジェネシスが、ファン投票1位であり、現在、1番人気。きっとファンの目には、リスグラシューがチラつくのだろう。
個人的には、ワールドプレミアに注目。
結果を出した血統高評価馬は、状態が整えば、理屈が通用しない。
中間の動きに注目したい。

(編集長・katsu)

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