札幌記念2021過去10年の傾向データ

札幌記念2021過去10年の傾向データ

札幌記念(G2)は、札幌芝2000mで行われる3歳以上の別定G2。
サマー2000シリーズの第4弾となっているレースで、秋のG1戦線を展望する競合が出走してくるケースが多く、「格」中心のレースとなっている。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。(2013年の函館開催を除く過去10年)

 

●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 2-4-3-1 20.0% 60.0% 90.0%
2番人気 3-0-2-5 30.0% 30.0% 50.0%
3番人気 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
4番人気 1-1-3-5 10.0% 20.0% 50.0%
5番人気 2-2-0-6 20.0% 40.0% 40.0%
6番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
7番人気 0-0-2-8 0.0% 0.0% 20.0%
8番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
11番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
13番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
15番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

●開催年 3着内人気
2020年 2-6-1
2019年 3-4-1
2018年 2-1-4
2017年 6-12-1
2016年 5-1-4
2015年 5-8-4
2014年 2-1-7
2012年 4-1-2
2011年 1-5-2
2010年 1-5-7

1番人気は、勝率20%、連対率60%、複勝率90%となっており、頭は厳しいが、連軸としては機能していると言える。
中心は、1~6番人気。
勝ち馬の100%、2着馬の80%、3着馬の80%がこれに該当している。
2桁人気は、2017年に2着が1頭いるのみで、割引きと考える。

 

●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
関東馬 5-4-4-46 8.5% 15.3% 22.0%
関西馬 5-6-6-67 6.0% 13.1% 20.2%

甲乙付け難いが、率では若干、関東馬が優勢。

 

●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳馬 1-0-1-8 10.0% 10.0% 20.0%
4歳馬 2-1-2-27 6.3% 9.4% 15.6%
5歳馬 4-5-5-26 10.0% 22.5% 35.0%
6歳馬 3-1-1-23 10.7% 14.3% 17.9%
7歳~ 0-3-1-29 0.0% 9.1% 12.1%

5歳>6歳>4歳>3歳>7歳以上の順。
4~6歳馬が中心。
勝ち馬の90%、2着馬の70%、3着馬の80%がこれに該当。
特に5歳馬の成績が良い。

 

●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 4-0-1-8 30.8% 30.8% 38.5%
2枠 0-3-0-11 0.0% 21.4% 21.4%
3枠 1-3-4-9 5.9% 23.5% 47.1%
4枠 1-1-0-17 5.3% 10.5% 10.5%
5枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
6枠 1-1-3-15 5.0% 10.0% 25.0%
7枠 1-0-0-19 5.0% 5.0% 5.0%
8枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%

1枠の成績が良いのだが、2枠以外の全ての枠から勝ち馬が出ており、1枠以外は大差なしと見える。

 

●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-0-10 9.1% 9.1% 9.1%
先行 3-4-4-30 7.3% 17.1% 26.8%
中団 5-3-4-37 10.2% 16.3% 24.5%
後方 0-2-2-36 0.0% 5.0% 10.0%
捲り 1-1-0-0 50.0% 100.0% 100.0%

中団>先行>捲り>逃げ>後方の順。
速い上りのある差し、先行馬が優勢。
上り1~3番時計が勝ち馬の80%に該当しており、とにかく重要なファクタと言える。

 

●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
宝塚記念 2-3-2-6 15.4% 38.5% 53.8%
函館記念 2-2-1-36 4.9% 9.8% 12.2%
安田記念 2-2-1-4 22.2% 44.4% 55.6%
目黒記念 1-1-0-3 20.0% 40.0% 40.0%
クイーンS 1-0-0-6 14.3% 14.3% 14.3%
オークス 1-0-0-1 50.0% 50.0% 50.0%
エプソムC 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
ドバイDF 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
ジャパンC 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
天皇賞春 0-0-2-2 0.0% 0.0% 50.0%
日本ダービー 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
大阪杯 0-0-1-3 0.0% 0.0% 25.0%
ドバイSC 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
有馬記念 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
その他 0-0-0-43 0.0% 0.0% 0.0%

宝塚記念、函館記念、安田記念、目黒記念、クイーンS、オークス、エプソムCから勝ち馬が出ている。
これにドバイDF、ジャパンCを足すと、連対100%になる。
3着を見ると、天皇賞春、日本ダービー、大阪杯、ドバイSC、有馬記念と、全てG1レースとなっている。
総じて、「格」が大切なレースと言える。

 

●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 2-2-1-12 11.8% 23.5% 29.4%
前走2人気 0-0-0-13 0.0% 0.0% 0.0%
前走3人気 2-0-2-9 15.4% 15.4% 30.8%
前走4人気 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0%
前走5人気 1-1-1-13 6.3% 12.5% 18.8%
前走6~9人 3-3-1-22 10.3% 20.7% 24.1%
前走10人~ 0-3-3-29 0.0% 8.6% 17.1%

勝ち馬は、前走1~5番人気が70%だが、2着は30%、3着は50%で、上位人気よりも6番人気以下からの巻き返しが目立つ。
前走2番人気は、1頭も馬券になっておらず、鬼門か。

 

●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 0-2-2-16 0.0% 10.0% 20.0%
前走2着 1-1-0-11 7.7% 15.4% 15.4%
前走3着 2-1-1-10 14.3% 21.4% 28.6%
前走4着 1-1-0-11 7.7% 15.4% 15.4%
前走5着 1-1-0-6 12.5% 25.0% 25.0%
前走6~9着 5-2-3-33 11.6% 16.3% 23.3%
前走10着~ 0-2-4-26 0.0% 6.3% 18.8%

前走1~5着 5-6-3-54
前走6着以下 5-4-7-59

キレイにバラけており、これと言って目立った着順は無い。
10着以下になると勝ち馬はいないが、2着が2頭、3着が4頭おり、紐荒れには狙える。
負けた馬の巻き返しは、1.9秒差負けがボーダーラインで、2.0秒差以上からは2着1頭、3着1頭のみで、割引き。

 

●注目馬
ラヴズオンリーユー
予想オッズ1番人気○ 関西馬○ 5歳◎ 差し◎ 上り時計◎ 前走・QE2世C× 3番人気○ 1着△
総合点22/32
血統評価:https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1348.html
2016年・ドバイターフ(G1)を勝ったリアルスティールの全妹という血統。
2017年のセレクトセールでは、1億7,280万円という高額で落札された。
2019年のオークス(G1)を無敗の4連勝で制した後、約1年9か月、勝ち鞍から遠ざかっていたが、3走前の京都記念(G2)で復活V。
その後、ドバイSC(G1)着の後、前走のQE2世C(G1)を制し、G1・2勝目となった。
これまでと違い、馬体重と共にレース内容、成績も安定してきており、良血馬が順調に開花してきているように見える。
極端な道悪にならなければ好勝負必至。

ソダシ
予想オッズ2番人気◎ 関西馬○ 3歳△ 先行○ 上り時計× 前走・オークス△ 1番人気◎ 8着△
総合点17/32
血統評価:https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1498.html
2020年・阪神JF(G1)を無敗の4連勝で制し、史上初の白毛G1馬となると、翌年の桜花賞(G1)も制し、史上初の白毛クラシックホースとなった。
前走のオークス(G1)では、2コーナーでの不利や、一気の距離延長が響き、0.6秒差8着と敗れている。
血統配合からは、10Fが適距離となっており、前走は明らかに長かった。
速い上りは無いが、高速馬場にも対応済みなのと、前目のポジションを無理なく取れる器用さが魅力。
更に、どちらかと言うと、遅咲きの血統配合で、まだまだ発展途上。
傾向データ的には厳しいが、今後の為の経験という意味では、出走の価値はある。

ブラストワンピース
予想オッズ3番人気△ 関東馬◎ 6歳○ 差し◎ 上り時計◎ 前走・鳴尾記念× 5番人気△ 3着◎
総合点21/32
血統評価:https://gzero.jp/institute/evaluation/post-146.html
2018年の有馬記念(G1)の他、2018年・毎日杯(G3)、新潟記念(G3)、2019年・札幌記念(G2)、2020年・AJCC(G2)など、重賞5勝。
前走の鳴尾記念(G3)では、後に宝塚記念(G2)0.4秒差2着となるユニコーンライオンが逃げるレースの中、9番手から上り1番時計34.0秒を繰り出し、0.7秒差ながら3着とした。
もう約1年半も勝ち鞍が無く、540kgを超える大型馬という事もあって、かなりズブさが指摘される事が多くなってきたが、血統配合からは、晩成型の配合で、6歳ならまだまだやれる。
傾向データからは、前走レースに該当しないので、中々難しいが、一昨年の勝ち馬であり、展開一つで上位台頭も。

トーラスジェミニ
予想オッズ4番人気△ 関東馬◎ 5歳◎ 先行○ 上り時計× 前走・七夕賞× 2番人気× 1着△
総合点12/32
血統評価:https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1692.html
前走の七夕賞(G3)で重賞初制覇。
2020年に13戦を消化しており、コンスタントに使える点は強みと言える。
ただ、上り時計が無い上に、前走レース、人気、着順が該当していない。
S指数、持ち時計も低く、総合力からは下記らかに格下で、重い印は回し辛い。

ウインキートス
予想オッズ5番人気▲ 関東馬◎ 4歳▲ 先行○ 上り時計○ 前走・目黒記念△ 8番人気△ 1着△
総合点17/32
血統評価:https://gzero.jp/institute/evaluation/post-1604.html
前走の目黒記念(G2)を勝って、初重賞制覇。
その目黒記念(G2)だが、終始2番手を進み、上り2番時計32.5秒を繰り出し、0.3秒差を付ける内容だったが、軽ハンデ52.0kg、超スローからの極端な上り勝負というレースで、中々評価が難しい。
ただ、2500mを走り切って、勝ち切った点は評価できる。
同じ競馬ができるか?となると、今回は難しいだろう。

ステイフーリッシュ
予想オッズ6番人気△ 関西馬○ 6歳○ 先行○ 上り時計× 前走・京都記念× 3番人気○ 2着△
総合点14/32
2018年の京都新聞杯(G2)を勝って2勝目を挙げて以来、約3年3か月未勝利が続いている。
速い上りが無いので、極端な上り勝負になると分が悪いが、じゃない場合は、先行して渋とさを活かす競馬で、これまでに重賞2着5回、3着7回と健闘している。
人気上位馬との勝負付けが済んでおり、総合点が示す通り、あっても着までの評価で良さそう。
時計が掛かるのは歓迎なので、道悪は多少はプラスと考えられる。

 

●まとめ
傾向からは、上記の6頭の中に勝ち馬がいるという事になっているが、実績等の総合的な判断では、ラヴズオンリーユー1強とも見える。
勝ち馬を馬齢から見ると、4~6歳が90%なので、3歳のソダシには厳しい傾向。
また、勝ち馬の80%が該当している速い上りという点も該当せず、データからはやや控えめの評価か。
評価は控えめでも、仮に、ここで負けること自体は、ソダシにとって何のマイナスも無く、古馬一線級との出走経験はプラスにしかならない。

その他では、前走レース以外の全ての項目で、高い位置で該当しているブラストワンピース。
血統的にも遅咲きで、まだまだここからなのだが、如何せん、540kgを超える大型馬で、スピードに乗るまで時間が掛かるのが難点。
しかし、休み明けの方が走る傾向で、狙うならここだろう。

「格」が優先されるレースだが、もしも穴の出番があるとすれば、アイスバブルとディアマンミノルの2頭には注意したい。
どちらも前走・函館記念(G3)を上り1番時計35.1秒、走破タイム1:59.2で走っており、上り勝負だけなら、可能性も無くはない。

(編集長・katsu)

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