天皇賞春(G1)は、京都芝3200mで行われる4歳以上のG1。
3200mという距離も、167回という歴史も、全てのG1の中で最も長いレースである。
以下のデータは、京都競馬場で行われた2011年~2020年となっている。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3-1-0-6 30.0% 40.0% 40.0%
2番人気 4-0-2-4 40.0% 40.0% 60.0%
3番人気 0-4-1-5 0.0% 40.0% 50.0%
4番人気 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
6番人気 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
7番人気 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
8番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
12番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
13番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
14番人気 1-0-0-8 11.1% 11.1% 11.1%
15番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-5 0.0% 0.0% 0.0%
●開催年 3着内人気
2020年 1-11-4
2019年 1-6-8
2018年 2-1-4
2017年 1-4-2
2016年 2-13-3
2015年 2-7-10
2014年 4-3-12
2013年 2-3-6
2012年 14-3-2
2011年 7-3-5
1番人気は、勝率30%、連対率40%、複勝率40%で、頭としても、連軸としても、3連軸としても機能しきらない。
かと言って、消しとできるかと言われればそうでもない。
非常に悩ましい1番人気となっている。
中心は、1~4番人気。
勝ち馬の80%、2着馬の60%、3着馬の50%が該当で、勝ち馬はこの中からで、2着以下は広目に構えた方が良い。
2桁人気は、2020年2着(11番人気)、2016年2着(13番人気)、2015年3着(10番人気)、2014年3着(12番人気)、2012年1着(14番人気)で馬券率50%と意外と高い。
2012年のビートブラックを除く4頭は、全て6歳以上の高齢馬だった。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
4歳 4-2-4-37 8.5% 12.8% 21.3%
5歳 5-3-0-37 11.1% 17.8% 17.8%
6歳 1-4-3-27 2.9% 14.3% 22.9%
7歳~ 0-1-3-37 0.0% 2.4% 9.8%
勝ち馬 4,5歳馬
2着馬 4~6歳
3着馬 4~7歳以上
となっており、高齢になるに連れ、着順が下がっていく。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
関東 4-2-2-33 9.8% 14.6% 19.5%
関西 6-8-7-103 4.8% 11.3% 16.9%
その他 0-0-1-2 0.0% 0.0% 33.3%
頭数では関西馬が優勢だが、率では関東馬が優勢。
どちらも割り引く必要はない。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 4-1-1-12 22.2% 27.8% 33.3%
2枠 1-1-1-15 5.6% 11.1% 16.7%
3枠 1-1-1-16 5.3% 10.5% 15.8%
4枠 1-1-3-15 5.0% 10.0% 25.0%
5枠 0-1-0-19 0.0% 5.0% 5.0%
6枠 1-2-2-15 5.0% 15.0% 25.0%
7枠 1-2-1-21 4.0% 12.0% 16.0%
8枠 1-1-1-25 3.6% 7.1% 10.7%
全ての枠から連対馬が出ており、大きな有利不利は無い。
1枠の勝率が高い。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 2-0-0-10 16.7% 16.7% 16.7%
先行 3-6-5-20 8.8% 26.5% 41.2%
差し 4-4-5-66 5.1% 10.1% 16.5%
追込 0-0-0-40 0.0% 0.0% 0.0%
捲り 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
速い上りのある先行~差しが中心。
直線一気は流石に厳しく、大きく割引きと見て良い。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
阪神大賞典 3-2-5-47 5.3% 8.8% 17.5%
日経賞 2-2-3-44 3.9% 7.8% 13.7%
産経大阪杯 2-2-0-5 22.2% 44.4% 44.4%
大阪杯 1-1-0-2 25.0% 50.0% 50.0%
有馬記念 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
AJCC 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
京都記念 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
ダイヤモン 0-1-0-14 0.0% 6.7% 6.7%
日経新春杯 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ドバイWC 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
その他 0-0-0-21 0.0% 0.0% 0.0%
阪神大賞典、日経賞、産経大阪杯、大阪杯、有馬記念、AJCCから勝ち馬が出ており、最低でもG2以上となっている。
2桁人気で穴を開けた馬達も、全て、この条件は満たしており、例外は無いと見る。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 5-3-4-18 16.7% 26.7% 40.0%
前走2人気 1-2-1-17 4.8% 14.3% 19.0%
前走3人気 1-1-1-15 5.6% 11.1% 16.7%
前走4人気 0-1-1-17 0.0% 5.3% 10.5%
前走5人気 1-1-0-13 6.7% 13.3% 13.3%
前走6~9人 2-2-1-35 5.0% 10.0% 12.5%
前走10人~ 0-0-1-21 0.0% 0.0% 4.5%
前走1~5番人気が中心。
勝ち馬、2着馬、3着馬の80%が該当している。
10番人気以下からは3着が1頭のみで大きく割引き。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 5-4-4-25 13.2% 23.7% 34.2%
前走2着 2-1-3-23 6.9% 10.3% 20.7%
前走3着 0-3-1-16 0.0% 15.0% 20.0%
前走4着 1-0-2-11 7.1% 7.1% 21.4%
前走5着 1-0-0-13 7.1% 7.1% 7.1%
前走6~9着 0-1-0-36 0.0% 2.7% 2.7%
前走10着~ 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5%
前走1~3着が中心。
勝ち馬の70%、2着馬の80%、3着馬の80%が該当。
着差は、1.9秒差以内がボーダーラインで、2.0秒差以上負けからは勝ち馬が1頭のみで大きく割引き。
●まとめ
・勝ち馬は、当日1~4番人気以内
・勝ち馬は、4,5歳馬(5,4歳の順)
・2着以降は、4~7歳以上まで手広く
・1枠の勝率が高い
・上りの速い先行~差し
・前走G2以上
・前走1~5番人気
・前走1~3着以内
【勝ち馬候補】
タイトルホルダー
ジャスティンパレス
ボルドグフーシュ
ブレークアップ
【2,3着候補】
シルヴァーソニック
ディープボンド
ディアスティマ
【3着候補】
アイアンバローズ
サンレイポケット
マテンロウレオ
昨年と同じローテーションで連覇を狙うタイトルホルダーは、前走の日経賞を2着に1.3秒差を付ける圧勝。
不良馬場や、凱旋門賞11着、有馬記念9着との連敗明けというプレッシャーを物ともせず、改めて実力を示した。
傾向からは1番手の評価となる。
ジャスティンパレスは、休み明けの阪神大賞典を上り1番時計34.2秒、2着に0.3秒差で快勝。
プラス16kgという馬体重は、成長分はもちろんだが、余裕残しは明らか。
上積みも見込め、当然、中心視。
菊花賞、有馬記念、阪神大賞典と3戦連続2着のボルドグフーシュ。
前走では、これまで続いていた7戦連続上り1番時計も途絶えた。
こちらも、当然、上積みを見込めるが、後方一気の脚質は、このレースには合わない。
この辺りを陣営がどう巻き返すか?見物ではある。
阪神大賞典を5番人気0.3秒差3着した5歳馬という事で、当日人気を除けば条件をクリアした形になるのがブレークアップ。
予想オッズでは10番人気で馬券率50%の2桁人気に該当。
ノーマークは危険か。
その他、大穴が開くなら、ディアスティマ、アイアンバローズ、サンレイポケットの3頭。
特にサンレイポケットは、距離適性外なのは明らかだが、8歳という馬齢からも、2桁人気は7歳以上の高齢馬という条件に該当し、一発あってもおかしくない。
人気の一角、菊花賞馬アスクビクターモアは、前走の日経賞でまさかの出遅れ。
不良馬場も影響したと思うが、それにしても2.6秒は負け過ぎ。
着差からは「消し」となる。
伝統の一戦だが、2着馬以降は幅広く、該当馬も多い。
馬場改修後、初のG1という事もあり、一概に決め打ちをするのは危険かも知れない。
(編集長・katsu)