東京新聞杯2024~マスクトディーヴァは勝てるのか?

東京新聞杯2024~マスクトディーヴァは勝てるのか?

1,2番人気の成績が不振な東京新聞杯。
このレースでの一番の問題点は、「マスクトディーヴァは勝てるのか?」という事になるだろう。
予想オッズでは1番人気に支持されており、この馬の取り捨て及び印の種類によっては、払戻しに大いに影響する。

まずは、血統から確認しよう。

 

●血統
当サイトの血統研究所では、以下のようなレポートが上がっているので、詳細については該当ページを見て欲しい。
(参考ページ:https://gzero.jp/institute/evaluation/post-3206.html)

一部を抜粋すると、

クラス:3B
本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。世代のバランスはとれており、これといった弱点も存在しないことから、安定感のある競馬を見せる可能性を秘めているが、前述の主導の不明瞭さから、詰めの甘さを抱えた血統構成であると言える。
ただし、強調された母の母ビハインドザマスクに血の集合がみられる事から、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性は指摘しておきたい。

中距離を走り切れるスタミナも要求される東京芝1600mの重賞という点においては特に問題視する点は無く、クラスも3Bある事から、勝ってもおかしくない血統配合にはあるというのが結論。

 

●傾向
このレースの勝ち馬の多くは、以下の条件に該当している。※( )内は、過去10年の該当数。

①当日3~5番人気(8頭)
②4~6歳馬(10頭)
③1~6枠(10頭)
④前走G1(5頭)
⑤前走3勝クラス(4頭)
⑥前走6~9番人気(6頭)
⑦前走1着(4頭)

このまま行けば、恐らく当日1番人気となる事を考えると、①は該当しない。
また、枠順はまだ出ていないので③も保留。

となると、②と④のみが該当という事になり、やはり、1番人気 1-1-2-6 という歴史は繰り返されるのか?となってくる。
ただし、過去10年の傾向には掲載していない別データには、こんなのもある。

牝馬 4-4-2-11 勝率19.0% 連対率38.1% 複勝率47.6%

これは牝馬であるマスクトディーヴァには大きなプラスデータだろう。

 

●類似ケース
前走秋華賞好走からの参戦という類似したケースを見てみた。
該当するのは、2022年のファインルージュ。
秋華賞では、2番人気に支持され、上り1番時計35.5秒を繰り出すも、アカイトリノムスメを捕らえきれず、0.1秒差の2着。
走破時計は2:01.3、S指数は106だった。

対して、マスクトディーヴァは、3番人気に支持され、上り1番時計33.5秒を繰り出すも、リバティアイランドを捕らえきれず、0.1秒差の2着。
走破時計は2:01.2、S指数は91となっている。

走破時計も0.1秒差で良く似たケースだが、前者は強風の中行われたレースで、いわゆる時計の掛かるレース。
後者は、スローのヨーイドン!というレースで、上り勝負だったことが分かる。

ファインルージュは、そこから東京新聞杯に参戦し、3.3倍の1番人気に支持され上り3番時計34.0秒を繰り出すも、イルーシヴパンサーの33.1秒という強烈な上りに屈し、0.3秒差2着。
走破時計は1:32.6、S指数は108だった。

東京新聞杯にしては珍しく上り勝負になったレースで、そこに対応できなかったために2着となったと見える。

 

●今回の予想
基本的には上り勝負になり辛いレースではあるが、上記の2022年のようなケースもある。
仮に今回も上り勝負になったとしたら、マスクトディーヴァが対応できるのか?
これまでの時計を見てみた。

同馬は、初の1600m戦という事になるので、芝1800mのそれを参考に見てみると、ご存じの通り、昨年のローズSで、1:43.0という破格の走破時計があり、上り1番時計33.2秒を記録している。
この時計は、両方とも今回のメンバー中1位の時計であり、2位はジャスティンカフェの1:44.2、上り33.8秒だから、ダントツの1位と言って良い。

また、上り勝負にならなかったとしても、1800mを上記のような数字で走り切れるポテンシャルはあり、中距離をこなせない、いわゆる純正マイラーよりは有利だろう。

気を付けたいのは、道中の位置取り。
これまでのように、上りに徹した後方からの競馬となると、簡単には差し切れない可能性が出てくるので、スタートで置かれない事が大切。
運良く内目の枠を引いて、悪くても中団に位置できれば、勝機は十分見えてくるだろう。

 

●結論
マスクトディーヴァは、血統、時計の裏付けもあり、道悪も苦にしない全天候型。
極端な後方からの競馬ではない限りは、これが馬券圏外に飛ぶ可能性は引くと見える。
単純に、1番人気 1-1-2-6 というデータのみを重視して△以下の印とすると痛い目を見そうだ。
あとは、枠順と中間の動き、当日の気配、天候を確認して印を決めたい。

 

(編集長・katsu)

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