天皇賞春2024過去10年の傾向データ

天皇賞春2024過去10年の傾向データ

天皇賞春(G1)は、京都芝3200mで行われる4歳以上のG1。
平地では、最も長い距離を走るG1で、最強ステイヤー決定戦というレース。
以下のデータは、阪神開催だった2022年、2021年を除く過去10年になっている。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。

 

●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3-1-0-6 30.0% 40.0% 40.0%
2番人気 5-0-2-3 50.0% 50.0% 70.0%
3番人気 0-3-1-6 0.0% 30.0% 40.0%
4番人気 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
5番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
6番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
7番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
8番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
12番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
13番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
14番人気 1-0-0-8 11.1% 11.1% 11.1%
15番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
17番人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
18番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%

●開催年 3着内人気
2023年 2-5-6
2020年 1-11-4
2019年 1-6-8
2018年 2-1-4
2017年 1-4-2
2016年 2-13-3
2015年 2-7-10
2014年 4-3-12
2013年 2-3-6
2012年 14-3-2

1番人気は、勝率30%、連対率40%、複勝率40%で、軸として機能しているとは言い難い。
対して、2番人は、勝率50%、連対率50%、複勝率70%と、好成績で、むしろこちらの方が軸と呼べる。
中心は、1~3番人。
勝ち馬の80%、2着馬の40%、3着馬の30%が該当しており、連軸率100%。軸はこの3頭から。
2桁人気は、2022年2着(11番人気)、2018年2着(13番人気)、2017年3着(10番人気)、2016年3着(12番人気)、2014年1着(14番人気)で、馬券率は50%と高く、あると思っていた方が良い。

 

●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
関東馬 4-2-2-33 9.8% 14.6% 19.5%
関西馬 6-8-7-103 4.8% 11.3% 16.9%
その他 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%

頭数では関西馬だが、率では関東馬が優勢。
また、牝馬は 0-0-0-7 で大きく割引き。

 

●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
4歳馬 4-1-4-33 9.5% 11.9% 21.4%
5歳馬 5-3-0-38 10.9% 17.4% 17.4%
6歳馬 1-5-2-28 2.8% 16.7% 22.2%
7歳~ 0-1-4-38 0.0% 2.3% 11.6%

5歳>4歳>6歳>7歳以上の順。
勝ち馬は、サラブレッドの充実期を迎える馬が多い4,5歳馬が優勢だが、2着以下は高齢馬も活躍している。

 

●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 4-1-1-12 22.2% 27.8% 33.3%
2枠 1-1-0-16 5.6% 11.1% 11.1%
3枠 1-1-1-16 5.3% 10.5% 15.8%
4枠 1-2-3-14 5.0% 15.0% 30.0%
5枠 0-1-0-19 0.0% 5.0% 5.0%
6枠 1-2-2-15 5.0% 15.0% 25.0%
7枠 1-1-1-21 4.2% 8.3% 12.5%
8枠 1-1-2-24 3.6% 7.1% 14.3%

全ての枠から連対馬が出ており、内外の差は少ないと見えるが、1枠の勝率が高く注意。

 

●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 2-0-0-11 15.4% 15.4% 15.4%
先行 4-7-4-19 11.8% 32.4% 44.1%
差し 3-3-6-65 3.9% 7.8% 15.6%
追込 0-0-0-40 0.0% 0.0% 0.0%
捲り 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%

上りの速い先行馬が優勢。
以下、逃げ>差し>捲り>追込の順。
基本、前目と思って良い。

 

●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
阪神大賞典 4-3-4-48 6.8% 11.9% 18.6%
日経賞 2-2-3-42 4.1% 8.2% 14.3%
産経大阪杯 1-1-0-5 14.3% 28.6% 28.6%
大阪杯 1-1-0-3 20.0% 40.0% 40.0%
有馬記念 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
AJCC 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
京都記念 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
ダイヤモン 0-1-0-15 0.0% 6.3% 6.3%
日経新春杯 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
ドバイWC 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
RTH 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-19 0.0% 0.0% 0.0%

6つの様々なレースから勝ち馬が出ており、全てG2以上。
勝ち馬については必須条件となってくる。
また、重賞以外から馬券になっていないので、OP以下は大きく割引き。

 

●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 4-3-4-17 14.3% 25.0% 39.3%
前走2人気 2-2-1-15 10.0% 20.0% 25.0%
前走3人気 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5%
前走4人気 0-1-1-18 0.0% 5.0% 10.0%
前走5人気 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5%
前走6~9人 2-2-1-35 5.0% 10.0% 12.5%
前走10人~ 0-0-1-23 0.0% 0.0% 4.2%

前走1,2番人気は、連対馬の半数以上が該当しており、ここが中心。
相手は、9番人気まで幅広く見る必要があるが、10番人気以下になると3着が1頭のみで割引き。

 

●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 5-4-4-25 13.2% 23.7% 34.2%
前走2着 2-1-3-21 7.4% 11.1% 22.2%
前走3着 0-2-1-17 0.0% 10.0% 15.0%
前走4着 1-0-2-12 6.7% 6.7% 20.0%
前走5着 1-1-0-14 6.3% 12.5% 12.5%
前走6~9着 0-1-0-35 0.0% 2.8% 2.8%
前走10着~ 1-1-0-13 6.7% 13.3% 13.3%

前走1~5着が中心。
勝ち馬の90%、2着馬の80%、3着馬の100%が該当。
着差では、1.9秒差以内負けがボーダーラインで、2.0秒差以上負けからは1着が1頭のみで大きく割引き。

 

●まとめ
・当日、1~3番人気が連軸
・2桁人気馬券率50%で注意が必要
・頭数は関西馬、率は関東馬
・勝ち馬は4,5歳馬だが、2着以下は6歳以上も
・内外の差は少ないが1枠が4勝と良績
・上りの速い先行>逃げ>差し>捲り>追込の順
・勝ち馬は前走G2以上からが必須
・馬券の全てが前走重賞組
・前走1,2番人気は連対馬の50%以上
・前走10番人気以下は消し
・前走1~5着
・着差1.9秒差以内負けがボーダーライン

【勝ち馬候補】
テーオーロイヤル
ドゥレッツァ
ブローザホーン

【2,3着候補】
シュヴァリエローズ
タスティエーラ
チャックネイト
ワープスピード

【3着候補】
サリエラ
ヒンドゥタイムズ
マテンロウレオ

テーオーロイヤルは、ステイヤーズS2着、ダイヤモンドS1着、阪神大賞典1着と、3戦連続してステイヤー重賞を好走。
前走は、2番人気ながら2着に0.8秒差を付ける圧勝で、勝ち馬の条件をクリアした。
課題は勝ち馬が1頭しか出ていない6歳馬であり、血統配合レベルが低いので本番に弱い可能性があるという2点。

昨年の菊花賞ドゥレッツァは、前走の金鯱賞を1番人気0.8秒差2着。
開幕週、休み明け、輸送、59kgなどを考慮すると、何とか格好は付けた形にはなった。
全項目をクリアしたのはこの馬だけで、このメンバーなら菊花賞だけ走れれば勝ち切れる実力はある。

ブローザホーンも阪神大賞典を1番人気0.8秒差3着で、勝ち馬条件をクリア。
ただ、前走の内容を見ると、距離に壁がある感は否めない。
台頭するには恵まれる事が条件にもなりそう。

シュヴァリエローズは、京都記念を8番人気0.5秒差4着とあと一歩だった。
連対では1年4ヵ月、3着でも10ヵ月馬券になっていないのだが、現在の予想オッズ16番人気で大穴候補となる。

昨年のダービー馬で菊花賞2着のタスティエーラは、大阪杯では1番人気に支持されるも0.7秒差11着と大敗。
前走10着以下からの巻き返しとなると 1-1-0-13 で、着差0.6~0.9 も 0-0-2-25。
正直、前走が負け過ぎで傾向からはこれ以上の評価は無い。

チャックネイトは、アルゼンチン共和国杯を2番人気0.2秒差3着とした後、不良馬場だった前走のAJCCを3番人気タイム差無しの1着と勝ち切った。
休み明け 4-0-2-0 で、複勝率100%なのは好感が持てる。

ワープスピードは、古都S、ステイヤーズS、ダイヤモンドS、阪神大賞典と、3000m以上のレースを4戦し 1-1-1-1 で、唯一の着外も4着という堅実な内容。
前走は、6番人気ながら0.8秒差2着とし、このレースで連対する条件をクリアした。
上り勝負になれば台頭も。

兄弟にサリオス、サラキアのいるサリエラは、ダイヤモンドSを1番人気タイム差無しの2着。
意外なことにG1を勝っていない国枝厩舎×武豊、牝馬 0-0-0-7 、前走G3 0-1-0-19 、休み明け2戦目 0-0-0-1 など、クリアしなければならない課題が多く、この評価までとなったが、場合によっては武豊騎手JRA通算4500勝目がこのレースとなる可能性もあり、最もロマンはある。

ヒンドゥタイムズは、明け8歳となるセン馬。
前走の日経新春杯を9番人気1.7秒差12着と大敗したが、いずれの条件もギリギリだがクリアしており、この評価に残れた。
レース内容的には厳しいが、運命は買える。

マテンロウレオは、日経賞を5番人気0.2秒差4着。
初めて逃げる形になったが、好走して見せた。
昨年は、中山金杯5着、京都記念2着、大阪杯4着の後、天皇賞春5着とG1を含む重賞4連戦で全て掲示板を確保した実績馬。
横典マジックが炸裂しないとも限らない。

紛れが少なく、実力通りの結果となりやすいステイヤー路線の頂点に君臨するレースだが、1番人気が 3-1-0-6 という成績になっている辺りが、近年のこの路線のレベルの低さを物語っていると言える。
どんぐりの背比べではあるが、傾向からは人気通りの決着となりそうな印が入った。

「強い馬が強い競馬を見せるのがステイヤー路線」という考え方自体が古いのかも知れないが、何回やっても結果が変わるようなレースではなく、実力馬は「実力」を示してほしい。

(編集長・katsu)

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