京成杯AH(G3)は、中山芝1600mで行われる3歳以上ハンデG3。
昨年は、トロワゼトワルの驚異的なレコード決着だった。
尚、データは、新潟開催だった2014年を除く過去10年となっている。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。
●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 3-0-0-7 30.0% 30.0% 30.0%
2番人気 3-1-2-4 30.0% 40.0% 60.0%
3番人気 1-1-2-6 10.0% 20.0% 40.0%
4番人気 2-0-1-7 20.0% 20.0% 30.0%
5番人気 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
6番人気 0-2-1-7 0.0% 20.0% 30.0%
7番人気 0-2-2-6 0.0% 20.0% 40.0%
8番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
11番人気 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
12番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
14番人気 0-1-0-9 0.0% 10.0% 10.0%
15番人気 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
16番人気 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
開催年 3着内人気
2019年 4-5-10
2018年 1-3-2
2017年 1-11-6
2016年 1-6-2
2015年 13-11-7
2013年 3-2-7
2012年 2-6-4
2011年 2-7-3
2010年 4-7-5
2009年 2-14-3
一見、バラバラに見えるが、勝ち馬の10頭中9頭は、全て4番人気以内で、連対馬、複勝馬も、30頭中25頭が7番人気以内と、意外と堅実。
人気だけでも絞れる傾向。
●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 2-0-3-13 11.1% 11.1% 27.8%
4歳 3-1-2-13 15.8% 21.1% 31.6%
5歳 4-4-2-33 9.3% 18.6% 23.3%
6歳 0-3-2-43 0.0% 6.3% 10.4%
7歳～ 1-2-1-19 4.3% 13.0% 17.4%
5歳＞4歳＞3歳＞7歳以上＞6歳の順。
6歳以上になると、数値が落ちるので、少々、割引き。
●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 8-4-4-70 9.3% 14.0% 18.6%
栗東 2-6-6-51 3.1% 12.3% 21.5%
勝ち馬は、関東馬が中心だが、複勝率では、若干、関西が上回る。
●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 0-1-1-13 0.0% 6.7% 13.3%
2枠 2-2-1-12 11.8% 23.5% 29.4%
3枠 1-0-2-17 5.0% 5.0% 15.0%
4枠 0-2-0-18 0.0% 10.0% 10.0%
5枠 5-1-1-12 26.3% 31.6% 36.8%
6枠 2-2-2-14 10.0% 20.0% 30.0%
7枠 0-0-3-17 0.0% 0.0% 15.0%
8枠 0-2-0-18 0.0% 10.0% 10.0%
内外で大きな差は無いが、5枠、6枠、2枠が好成績。
●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 1-0-0-12 7.7% 7.7% 7.7%
先行 3-3-4-28 7.9% 15.8% 26.3%
差し 5-5-6-41 8.8% 17.5% 28.1%
追込 1-2-0-40 2.3% 7.0% 7.0%
差し＞先行＞追込＞逃げの順。
とにかく、上りの速い差し馬が有利。
開幕週だが、逃げ馬は苦戦傾向。
●斤量 成績 勝率 連対率 複勝率
～50kg 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%
52kg 2-0-0-1 66.7% 66.7% 66.7%
53kg 1-3-1-14 5.3% 21.1% 26.3%
54kg 2-3-2-28 5.7% 14.3% 20.0%
55kg 3-0-2-23 10.7% 10.7% 17.9%
56kg 1-0-2-26 3.4% 3.4% 10.3%
56.5kg 0-0-1-4 0.0% 0.0% 20.0%
57kg 1-2-0-15 5.6% 16.7% 16.7%
57.5kg 0-1-1-4 0.0% 16.7% 33.3%
58kg 0-1-1-3 0.0% 20.0% 40.0%
58.5～ 0-0-0-0 0.0% 0.0% 0.0%
52kg～57kgが中心。
50kg以下、58.5kg以上からは、馬券になっていない。
●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
七夕賞 1-1-0-0 50.0% 100.0% 100.0%
クイーンS 1-1-0-0 50.0% 100.0% 100.0%
中京記念 1-0-2-7 10.0% 10.0% 30.0%
朱鷺S 1-0-0-19 5.0% 5.0% 5.0%
日本ダービー 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
豊明S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
長岡S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
新潟日報 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
夏至S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
阿武隈S 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
関屋記念 0-4-5-38 0.0% 8.5% 19.1%
安田記念 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
小倉日経 0-1-0-6 0.0% 14.3% 14.3%
ダービー卿CT 0-1-0-2 0.0% 33.3% 33.3%
ヴィクトリアM 0-1-0-0 0.0% 100.0% 100.0%
NHKマイルC 0-0-1-5 0.0% 0.0% 16.7%
函館SS 0-0-1-1 0.0% 0.0% 50.0%
東京新聞杯 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-37 0.0% 0.0% 0.0%
10頭の勝ち馬が、全て別のレースからの参戦と、かなりバラつきがある。
登録数も多いが、関屋記念組は、全体の約30%と、馬券率が高い。
●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 4-0-0-6 40.0% 40.0% 40.0%
前走2人気 3-0-1-12 18.8% 18.8% 25.0%
前走3人気 0-0-0-8 0.0% 0.0% 0.0%
前走4人気 0-0-2-10 0.0% 0.0% 16.7%
前走5人気 0-3-3-8 0.0% 21.4% 42.9%
前走6～9人 3-4-2-35 6.8% 15.9% 20.5%
前走10人～ 0-3-2-42 0.0% 6.4% 10.6%
1、2番人気が中心。
3、4番人気は不振だが、5番人気以下からの巻き返しも十分。
●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 6-0-1-10 35.3% 35.3% 41.2%
前走2着 2-1-1-12 12.5% 18.8% 25.0%
前走3着 0-1-4-9 0.0% 7.1% 35.7%
前走4着 0-1-2-11 0.0% 7.1% 21.4%
前走5着 0-0-0-4 0.0% 0.0% 0.0%
前走6～9着 0-5-1-35 0.0% 12.2% 14.6%
前走10着～ 2-2-1-40 4.4% 8.9% 11.1%
前走1、2着が中心。
6着以下からの巻き返しは、1.9秒差まで圏内で、絞り辛い。
●注目馬
スマイルカナ
予想オッズ1番人気○ 3歳▲ 美浦◎ 逃げ△ 上り時計× 52.0kg▲ 前走・米子S× 2番人気○ 1着◎
総合点19／36
新馬勝ちの後、赤松賞(1勝クラス)では、0.4秒差7着と敗れるが、続く、ひいらぎ賞(1勝クラス)、フェアリーS(G3)を連勝し、重賞初制覇。
重馬場の桜花賞(G1)では、0.5秒差3着と粘ったが、オークス(G1)では、距離適性もあって、1.4秒差16着と大敗。
前走の米子S(L)を50kgという軽斤量を活かし、逃げ切り勝ち。休養に入る。
オークス(G1)以外は、全て1600mで、4-0-1-2 という成績。
課題は、410kg台の小さな馬体なのにも関わらず、使い減りする点。
馬体の成長が鍵となりそう。
当日の気配に注意。
ルフトシュトローム
予想オッズ2番人気◎ 3歳▲ 美浦◎ 差し◎ 上り時計◎ 54.0kg○ 前走・NHKマイルC△ 4番人気△ 5着×
総合点23／36
新馬、1勝クラス、ニュージーランドT(G2)と、全て、上り1番時計で3連勝。
NHKマイルC(G1)では、4番人気に支持されるも、出遅れが響いて、0.5秒差5着と敗れた。
それでも、上り2番時計34.0秒を記録しており、着順ほど負けていない。
こちらも、課題は、馬体回復。
春は、新馬時492kgから、486kg、482kg、482kgと使う度に減っていくことから、満足に調整できなかったと見える。
血統評価も3B+(1A)と高く、当日の気配に注目。
アンドラステ
予想オッズ3番人気△ 4歳○ 栗東▲ 差し◎ 上り時計◎ 53.0kg△ 前走・関屋記念▲ 1番人気◎ 3着△
総合点22／36
3走前のパールS(3勝クラス)を勝って、オープン入りすると、いきなり、続く、エプソムC(G3)で、不良馬場ながら上り1番時計35.6秒を繰り出し、0.2秒差4着と好走。
前走の関屋記念(G3)では、その内容を評価され、1番人気に支持されるも、0.4秒差3着に敗れている。
まだ、4歳馬だが、8戦しかしておらず、4-1-2-1 と堅実な成績。
荒れ馬場も問わずに、安定した末脚を使う点が良い。
高速決着よりは、時計が掛かる方が有利なタイプで、ここでも好走可能。
トロワゼトワル
予想オッズ4番人気▲ 5歳◎ 栗東▲ 逃げ△ 上り時計× 55.0kg◎ 前走・関屋記念▲ 8番人気△ 2着○
総合点19／32
昨年の勝ち馬。
豊明S(3勝クラス)を勝ったばかりの身で、挑んだ同レースだったが、52.0kgという軽ハンデを活かし、走破タイム1:30.3という破格のレコードで逃げ切った。
しかし、その後、4戦連続馬券圏外とスランプに陥ったが、前走の関屋記念(G3)で0.2秒差2着と健闘し、復調の兆しを見せた。
今年は、斤量も55.0kgと増える他、雨や同脚質の他馬も揃い、昨年のようにはいかないだろう。
恵まれた際の台頭候補。
シゲルピンクダイヤ
予想オッズ5番人気△ 4歳○ 栗東▲ 差し◎ 上り時計▲ 前走・ヴィクトリアM△ 11番人気△ 6着△
総合点15／32
実は、まだ1勝馬の身だが、チューリップ賞(G2)、桜花賞(G1)で連続2着、秋華賞(G1)、ターコイズS(G3)3着などがあり、獲得賞金は、1億円を超えている。
3歳の頃のように、上り1番時計で上がって来られることが減ったが、前走のヴィクトリアM(G1)では、上り2番時計33.2秒を繰り出し、1.0秒差6着。
1着がアーモンドアイだったことを考えると、そこそこの走りが出来たのではないかと思う。
S指数も、前走がベストパフォーマンスで、ここでも通用するレベルなのだが、雨に弱いので、馬場の具合に注意が必要。
ラセット
予想オッズ7番人気△ 5歳◎ 栗東▲ 追込▲ 上り時計◎ 55.0kg◎ 前走・中京記念▲ 6番人気△ 2着○
総合点23／32
上りの安定度、速さでは、メンバー随一で、本レースにおける典型的な穴馬。
特に前走の中京記念(G3)では、出遅れながら、上り1番時計33.9秒を記録し、タイム差無しの2着と大健闘。
この時のS指数は、メンバー中No.1の数値でもあり、前走くらい走れば、十分に通用する。
引き続き、秋山騎手が継続騎乗で、注意が必要。
●まとめ
先行勢、後方勢、3歳馬、古馬と、それぞれに役者が揃い、楽しみな一戦となった。
ここは、やはり、3B+(1A)馬ルフトシュトロームに注目。
馬体の成長度が鍵となるが、これだけの高素質馬なので、何とか、大切に開花してもらいたいと思う。
その他の各馬では、アンドラステ、ラセットの安定度が高く、最後の直線で、この3頭が後方から突っ込んでくるのが目に浮かぶ。
逃げ～先行馬には、例年よりもキツイ展開になりそうで、重い印までは回らないだろう。
後は、雨がどこまで馬場を悪化させるのか？
ここにも注意して、予想を組み立てたい。
(編集長・katsu)
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