重賞勝ち馬評価 京都牝馬ステークス【ソーダズリング】 ダイヤモンドステークス【テーオーロイヤル】 小倉大賞典【エピファニー】 フェブラリーステークス【ペプチドナイル】

重賞勝ち馬評価 京都牝馬ステークス【ソーダズリング】 ダイヤモンドステークス【テーオーロイヤル】 小倉大賞典【エピファニー】 フェブラリーステークス【ペプチドナイル】

京都牝馬ステークス
ソーダズリング(ハーツクライ×ソーマジック by シンボリクリスエス)牝・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:6 土:3 弱:2 影:3 集:4 質:3 再:3 SP:3 ST:3 特:1(産駒複数活躍繫殖牝馬)
合計:(34+1/60)点 クラス:2B+
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I 〇 C △ L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

〇 短評

ソーヴァリアント(3B+)半妹。前面でクロスしたHail to Reason4×5・6(母の父内8代目Hail to Reasonは世代ズレと判定)は、Royal Charger6×7・7・8が系列クロスを形成するものの、中間断絶の為、やや影響は弱く、同様にNorthern Dancer5×4も中間断絶の為、主導はAlmahmoud5・7×6の系列クロス。従って主導としては不明瞭な配合であり、母方の世代後退からくるSickle(=Pharamond)6×9・9・9の世代ズレも鑑みると、サンデーサイレンスのスピード再現が不十分であり、ここが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うもののPrince Rose8・8×6がBayardoを介し、全体で13連あるHyperionと連動した点は見るべき部分であり、この両者がスタミナの核を形成し、主導たるAlmahmoudへとGainsboroughを介し連動した点が、当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。Hail to Reasonクロスにより、米系の連動性に良さがあり、主導こそ不明瞭なものの、ゆっくりとだが着実に成長するタイプ。また、隠し味的に生きたGrey Sovereignのスピードの連動や、孤立しているもののGold Bridgeのクロスから、器用な競馬を見せる可能性を指摘しておきたい。

 
ダイヤモンドステークス
テーオーロイヤル(リオンディーズ×メイショウオウヒ by マンハッタンカフェ)牡・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:5 土:4 弱:1 影:1 集:3 質:3 再:3 SP:3 ST:3 特:0
合計:(30/60)点 クラス:1B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C × L ×
ダ:S × M □ I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

〇 短評

主導は、サンデーサイレンス4×3を呼び水とした、Turn-toを伴うHail to Reason6・7×5・5。この主導は、Royal Chargerを落失している点や、Mr.Prospectorを呼び水としたNashua、更にはNever Bendの影響が強い血統の為、決して明確とは言えない。この部分がこの配合の限界点を端的に示している。また、各系統の連動性もさほど高く無く、配合としての方向性は疑問が残る血統構成ではある。とは言うものの、Nearco22連の土台構造から来る血の流れには良さがあるのは確かであり、仕上がった際には強い競馬を見せる事も。本質は、芝向きの中距離タイプ。ダートや重馬場はこなせる程度。

 
小倉大賞典
エピファニー(エピファネイア×ルールブリタニア by ディープインパクト)牡・19生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:5 結:7 土:3 弱:1 影:3 集:5 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(39/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I 〇 C △ L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:早め

〇 短評

主導は、サンデーサイレンス4×3を呼び水とした、Hail to Reason5・6・7×5(父の父内8代目Hail to Reasonは世代ズレと判定)の系列クロス及び、その父であるNearcticから継続させた、Northern Dancer5・7×6・6の系列クロス。次いで、Sir Gaylord6×7の系列クロスの影響も強い。従って主導としては不明瞭な配合であり、更に、父の父内において5代目に配されたPrincequilloも世代ズレをしており、結果欠陥の派生を招いている。これらが当馬の血統構成の限界点を端的に示していると言えるだろう。とは言うものの、前面でクロスしたHail to Reason.Northern Dancer.Sir Gaylordは、それぞれ、Nearco.Turn-toで強固に連動しており、8代目以降になるが、父母に強いPrinceqillo系の連動をはかれた点や、土台構造をNearco19連で形成しており、その血の流れに良さがある点は、当馬の血統構成の長所だと言える。また、同父産駒としては珍しくHyperionを15連と抱えた点も見るべき部分であり、決め手を秘めた血統構成であると言えるだろうか。更に、Gold Bridge.Nasrullah.HyperionとクロスさせたSpecial6×6の単一クロスのスピードは魅力的で、当馬の能力の一端を担っていると言える。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。前述の欠陥の派生から、ムラ駆けするタイプである点は指摘しておきたい事実である。

 
フェブラリーステークス
ペプチドナイル(キングカメハメハ×クイーンオリーブ by マンハッタンカフェ)牡・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:4 土:2 弱:1 影:1 集:5 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:0
合計:(35/60)点 クラス:2B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M 〇 I △ C × L ×
ダ:S □ M 〇 I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:高め 成長型:普通

〇 短評

主導は、非常に血が濃いがMr.Prospector3×4の系列クロス。次いで、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと継続させたNureyev4×5の系列クロス。この両者で、圧倒的に父の父であるKingmamboを強調した血統構成となっている。反面、これだけの血の濃さを抱えた配合でありながら、Princequillo. War Admiral-Man o’War.Tourbillon.Ribot等、7代目以降のクロスの連動が確認できず、加えて母の父内Suleika内に弱点を派生させた点もマイナス。これらが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うものの、強調されたKingmamboへと血の集合がある程度見られる点は幸運で、Nashua5×6・7の系列クロスのスピードも踏まえると、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める点は指摘しておきたい。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場はこなせる程度。惜しむらくは、前述の血の濃さや弱点の派生で、これらを鑑みるとムラ駆けするタイプだと言える点か。蛇足になるが、母であるクイーンオリーブは、Hail to Reasonを伴うHaloを主導とした配合だが、Mr.Prospector.Northern Dancerをクロスすると、自動的に系列クロスを形成する血統構成をしており、そうした意味において、キングカメハメハの持つ血とは相性自体は悪くない。具体的にはロードカナロアとの組み合わせは一考の価値がある血統構成である。

 

(taku.O)
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