重賞勝ち馬評価 武蔵野ステークス【エンペラーワケア】 デイリー杯2歳ステークス【ランフォーヴァウ】 福島記念【アラタ】 エリザベス女王杯【スタニングローズ】

重賞勝ち馬評価 武蔵野ステークス【エンペラーワケア】 デイリー杯2歳ステークス【ランフォーヴァウ】 福島記念【アラタ】 エリザベス女王杯【スタニングローズ】

距離適性は、ミオスタチン遺伝子をC/T型と想定して算出しております。当該のサラブレッドのミオスタチン遺伝子が、C/C型であれば一項目左へ、T/T型であれば一項目右へずらして、ご閲覧頂ければ幸いに思います。

 
武蔵野ステークス
エンペラーワケア(ロードカナロア×カラズマッチポイント by Curlin)牡・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:6 土:4 弱:1 影:3 集:4 質:4 再:4 SP:4 ST:4 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M 〇 I 〇 C △ L ×
ダ:S 〇 M 〇 I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は、前面でクロスしたStorm Cat3×3を呼び水とした、Nearctic-Nearcoと継続させたNorthern Dancer5・6・6・8×6・6の系列クロス及び、Syrian Sea(=Secretariat)5・6×5の連合勢力。かなり明瞭な主導に見えるが、他に前面でクロスし、Native Dancer-Polynesianのクロスを内包した、Mr.Prospector4×4の影響も強く、そこまで明瞭な主導とならなかった点が惜しまれる部分であり、ここが当馬の配合の限界点を端的に示している。できる事ならMr.Prospectorクロスは無い方がシンプルで良かったと言える。とは言うものの、Graustark(=His Majesty)5・7×5の中間断絶クロスが、Alibhaiの系列クロスを内包し、スタミナの核を形成。更に、前面でクロスしたStorm Catへの血の流れに良さがある点が、当馬の長所であり、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める点は指摘しておきたい。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。重馬場も得意な全天候型。また、土台構造を形成したNearco19連からの血の流れや、49という少ないクロス種で血統を構成した点を踏まえると、主導の不明瞭さから若干の割引はあるものの、Turn-toを隠し味的にクロスさせた点も加味すると、決め手ある血統構成であると言える、更に生かされた血を鑑みるに、距離適性の幅は広いタイプに育つ可能性も指摘しておきたい。

 
デイリー杯2歳ステークス
ランフォーヴァウ(ロードカナロア×キネオダンサー by ディープインパクト)牝・22生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:6 土:3 弱:3 影:2 集:5 質:4 再:4 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(38+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M 〇 I △ C × L ×
ダ:S □ M 〇 I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Mr.Prospector4×5は、途中Native Dancerがクロスするものの、ほぼ単一クロスであり、主導は、Natalma-AlmahmoudとクロスしたNorthern Dancer5・6・6・8×6・6・7の系列クロス。次いで、Syrian Sea(=Secretariat)5・6×7や、Never Bend7×6・7、Turn-to8×6・8・8の系列クロスで血統を構成。孤立しがちなPrincequillo系や、Djbelを離反させる事なく、主導勢力と連動させた点は見るべき部分である。また、隠し味的に生きたTom Fool8×7のスピードが、Teddyを介し、Mr.Prospectorと連動し、Turn-toと共に当馬のスピード能力の源泉となっている点や、Hornbeam7×7や、Alibhai7・9・9×8のスタミナが生きた点は、当馬の血統構成上見るべき部分である。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場は慣れればこなせる程度。主導の不明瞭さからややもどかしいタイプになる可能性は否定できないものの、生かされたスピード・スタミナの血を鑑みると、器用な競馬を見せる可能性もまた、指摘しておきたい事実である。

 
福島記念
アラタ(キングカメハメハ×サンシャイン by ハーツクライ)牡・17生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:2 結:7 土:4 弱:3 影:3 集:6 質:4 再:4 SP:3 ST:4 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M 〇 I 〇 C 〇 L ×
ダ:S × M □ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:晩成

〇 短評

前面でクロスした、Northern Dancer5・5・7×6は中間断絶の為、主導はHornbeam6×6、Nasrullah(=Rivaz)6・7・8・8×8・9・9、Charlottesville6×6、Dante(=Sayajirao)6×8の系列クロス。従って主導としては非常に不明瞭な配合であり、ここが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。とは言うものの、これらクロスは血統全体で17連存在するNearcoを中核として、強固に連動しており、Tetratemaを生かしたVal de Loir7×5もPhalarisを介し、Northern Dancerと連動、欧州系の連動性に良さがある血統構成となった。また、本来孤立しがちなDjbel7・9×7・8・8の系列クロスも、Teddyを介しSir Gallahad(=Noor Jahan(=Bull Dog))と連動。その内部のSpearmintを通じ、Nasrullah.Dante(=Sayajirao)と連動した点は見るべき部分であり、当馬の能力形成の一端を担っている。惜しむらくは、Native Dancerが5・7・7・9×8と世代ズレを起こしており、米系の連動性に弱さがある点か。本質は、芝向きのマイル~クラシックタイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。また、影響度バランスを(3-5-3-3)と堅実にまとめ、強調された父の母マンファスへと血の集合が見られる為、仕上がった際には鮮やかな競馬を秘める点を指摘しておきたい。完全開花には時間がかかるタイプだが、欧州系主体で血統を構築した異端の血統構成であり、その動向には注意をしたい一頭である。

 
エリザベス女王杯
スタニングローズ(キングカメハメハ×ローザブランカ by クロフネ)牝・19生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:5 結:8 土:3 弱:2 影:2 集:3 質:4 再:6 SP:4 ST:4 特:0
合計:(41/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C 〇 L △
ダ:S × M □ I □ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

ローズキングダム(1A)3/4同血。主導は、その父Nearcticから継続する、Northern Dancer5・5・7×6・6の系列クロス。及び、Mill Reef5×5の系列クロス。更に、Polynesianを伴うNative Dancer5・7・7・9×7・8・8の影響も強い。従って、叔父同様に主導が明瞭とは言えず、ここが当馬の血統構成の限界点を端的に示している。また、Nashuaが5×8と世代ズレをおこした点や、血の集合が散漫になった点も、見逃せないマイナス点であると言える。とは言うものの、有効世代数が10代目となった為、これといった弱点も無く、自身の土台構造を構成するNearco20連、Hyperion14連から来る血の流れを、主導のNorthern Dancer.Mill Reefがしっかりと受け止めた点は評価に値する。加えて、7代目以降のクロス馬の連動性も非常に高く、ここが能力の源泉であると言える。本質は、芝向きの中~クラシックタイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。やや詰めの甘さを感じさせる血統構成ではあるものの、長く脚を使えるタイプであり、完全開花には時間がかかると想定されるものの、是非とも無事な開花を望みたい、良配合であると言える。

 

(taku.O)
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