血統診断基準⑧影響度バランスについて

血統診断基準⑧影響度バランスについて

閲覧者の皆様、こんにちは。競馬総合サイトG-ZEROへようこそ。また、血統研究所へもようこそおいで下さいました。今後ひとまずの、血統研究所のコンテンツとして、主要11項目のそれぞれについて、優秀な配合をそれぞれピックアップしていきたいと思います。今回は影響度バランスの項目についてです。

 

引き続き、影響度バランスと一口に言っても、なかなかにわかりにくい部分があると思いますので、今回も実馬を例に上げて、説明を行いたいと思います。では、今回は現役馬でありますが、スカイグルーヴを例として説明を行いたいと思いますので、お付き合いの程、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

なお、スカイグルーヴの血統構成の説明に入る前に、影響度バランスの基本システムをまず説明したいと思います。影響度バランスの基本システムと言っても、さほど難しい考え方では無く、6代目以前に生じたクロスを、6代目1点、5代目2点、4代目3点…と単純に世代が前に来るほど影響が強いと計算するだけです。それらの配点を、父父(Ⅰブロック)・父母(Ⅱブロック)・母父(Ⅲブロック)・母母(Ⅳブロック)の4ブロックに分けてそれぞれ点数を出します。この点数自体に深い意味は薄く、産駒がどの部分から一番影響を受けているのかを視覚化する為のシステムだと言えるでしょうか。また、例外的に単一クロスを作る配合において、そのクロスの内容が薄い場合や、その中のクロスが3代以上空いているような場合は、そのクロスをカウントしない事があります。では、これを踏まえて、影響度バランスの項目において、高い得点を得る為のポイントをいくつかあげてみたいと思います。

 

・影響度バランス上において極端な数字が出ない事。例えば、トニービンは(5-5-22-17)となっているが、このような数字の大小が混在する形は好ましくない。

・バランスとして良好なものは数字の大小を別にすれば、4ブロック全ての数字が同程度である形、祖父母1頭が高くまたその他3頭が低い形、祖父母3頭が高く祖父母1頭が低い形、数字の大小が並ぶものの父と母のバランスが拮抗する形(Ⅰブロック+Ⅱブロック≒Ⅲブロック+Ⅳブロック)、父方もしくは母方の影響が強く、父母それぞれのブロックでバランスがとれている形、この5つに当てはまれば、ひとまず評価できる。

・自身がある程度明確な主導を持ち、影響度バランス上強調された部分に主導勢力を存在させる事。

・影響度バランス上強調された部分に、自身を構成する上で欠かせない強い影響を持つクロスを存在させる事。

 

簡単ではありますが、この4項目がしっかりと守られていれば、それだけ影響度バランスの評価が上昇すると考えて頂いてかまいません。ただし、現代的な血統においてはあくまでも、配合のバランスを視覚化する意味合いが強く、現代的名馬においての重要度はさほどのものでは無いと考えています。重要なのは、そのバランス数値が自身の血統構成と比較して理にかなっているか?この部分だと考えます。ただし、真の名馬である為の条件としては、必要不可欠なものだと言えるでしょう。

 

スカイグルーヴ(エピファネイア×アドマイヤセプター by キングカメハメハ)牝・17生

有効世代数:9代目

 

Ⅰ 主:6 結:7 土:4 弱:2 影:3 集:4 質:3 再:4 SP:4 ST:4 特:0

合計:(41/60)点 クラス:3B

Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇

Ⅲ 距離適性

芝:S × M 〇 I 〇 C □ L ×

ダ:S × M □ I □ C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□

Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

 

〇 短評

 

主導は、サンデーサイレンス4×3を呼び水にした、Hail to Reason5・6・7×5。次いで、Nashua6×6の系列クロス。また、呼び水であるサンデーサイレンスと、Almahmoudを共有し、Hail to ReasonとはNearcoを共有し連動性の高いNorthern Dancerが結合をアシスト。更に、現代的な血統において、本来孤立しがちなPrincequillo-Prince RoseをBayardoで、強烈なスピード源となり得るGold Bridgeを、Special内Hyperionを介し、間接的でも主導と結合させた点は、評価に値する。惜しむらくは呼び水となったサンデーサイレンスと、主導のHail to Reasonの血の流れが異なる点や、父母の血の流れが異なる点で、クロス種が60と多い為、開花には時間がかかると予測される点か。ただし、Nearco21連、Hyperion19連から来る血の流れを、一手にサンデーサイレンスが引き受けているシンプルな構造となっているのは幸いで、影響度バランスも(7-8-5-9)と安定感がある血統構成。本質は芝向きの中距離タイプで、牝馬としては重厚ながら20年のクラシック候補の資格は十分にある。ペース次第では12F克服可能。

 

これが、スカイグルーヴの血統構成に対する考察になります。前述の通り父エピファネイアはHail to Reason主導。母アドマイヤセプターはHornbeam主導、次いでAlmahmoud.Lady Angelaと血の流れが異なる為、決してベストマッチというような配合ではありませんが、その問題の大部分を、両者の血の流れを持つ、サンデーサイレンスクロスが解決している配合だと言えるでしょう。やや蛇足ですが、エピファネイアのサンデーサイレンスクロスは、エピファネイア自身の血統構成から考えて、自動でHail to Reasonを系列クロスにする点や、仮にNorthern Dancerがクロスした場合、Hail to Reasonと同位置になるものの、母方でサンデーサイレンスを3代目に配すれば解決しやすい点から考えて、シンプルな形態になりやすく、他の種牡馬が行うサンデーサイレンスクロスよりも、アトランダムな配合においては以前より有利だと考えていました。ただし、4代目のサンデーサイレンスは母であるWishing Well内に非常に軽微ではあるものの、高確率で弱点を発生させる点は留意が必要で、母方を強調する配合が良いかと考えます。また、サンデーサイレンスと同時にSadler’s Wellsをクロスさせた場合、シンプルさを失う為、上位レベルは望めないものの、血の流れ自体は損なわれない為、そこまで致命的にならない点も指摘しておきたいと思います(できるならば避けるべきで、それでも両者をクロスさせた配合で上位レベルを望むならば、サンデーサイレンスを4×4や4×5程度に薄める必要はありますが、両者の生年を考えるとちょっと現実的では無いでしょう)。

あくまでも紙面上による血統面の考察でしかありませんが、サンデーサイレンスクロスをシンプルに使ったスカイグルーヴの血統構成は、牝馬クラシックの主役を張れるだけのポテンシャルを秘めた内容だと言えるでしょう。では、このスカイグルーヴの血統構成を影響度バランスに絞って、前記の項目に当てはめて考えてみましょう。

 

・影響度バランスは(7-8-5-9)と、数字の大小が少なくバランスは整っている。

・バランス上、Ⅰ、Ⅱ、Ⅳブロックが均衡しⅢブロックの数字が低い形であり、かつ父母のバランスが15≒14とバランスがとれている。

・自身の主導であるHail to Reasonが極めて明確にとはいかないものの、サンデーサイレンスの呼び水が有効に機能し、強調されたⅣブロックにしっかりと、サンデーサイレンスとHail to Reasonが存在する。

・強調された、Ⅳブロック内において血の集合が行われているものの、Princequilloが存在せずPrince Roseが9代目になって現れるのはマイナス。ただ、祖父母4頭のバランスが、比較的拮抗した内容の為、さほどのマイナスでは無い。

 

こうして見ると、スカイグルーヴの血統構成は、父母の血の流れが異なるものの、前面のサンデーサイレンスクロスが有効に機能している事が解るかと思います。ある意味伝統的な4×3のクロスを使う、奇跡の血量と言われる配合ですが、当馬の配合の場合は理にかなっていると、ご理解いただければ嬉しく思います(もちろん、意味の無い奇跡の血量配合もありふれているものです)。影響度バランスのもたらす安定感や、土台構造の堅牢さ。結合の強固さから考えて、ゆっくりではあるものの、着実に成長する事が期待され、現時点での能力発揮に安定性がある、不可解な敗戦が少ないタイプの配合だと言えるでしょう。是非とも、無事な開花を果たし、未来のトップランナーとしての経験を着実に積んで欲しい、名配合の1頭だと考えております。

 

簡単ではございますが、主要11項目における影響度バランスについての説明を終わりたいと思います。まだまだ分かりにくい部分も多々あると思います(血統表を併記しない点等)。ですので、ご質問等あれば気軽にご連絡頂ければと思います。

 

今後とも競馬総合サイトG-ZERO共々、血統研究所を何卒よろしくお願い申し上げます。

 

(taku.O)
1日1クリック!皆さん、応援よろしくお願いしますm(__)m


Advertisement

血統診断基準カテゴリの最新記事