北海道オータムセール2023注目馬血統診断

北海道オータムセール2023注目馬血統診断

今回の血統研究所は、北海道オータムセールの中で、血統的に見どころがある配合を何頭かピックして、簡易評価を行いたいと思います。
あくまでも簡易評価ですので、細かいところまでは出しませんが、配合的に優秀である。スピード・スタミナにかなりの良さがある。日本向きの配合である。このあたりを基準にしていきたいと、考えております。

※実際の競馬においての損害等は、あくまでも自己責任となります。当方は、一切の責任を負いません。また、考察の順番に配合の良し悪しは、関係ありません。更に、あくまでも血統表のみでの考察になりますので、馬体や気性面においての評価は行っておりません。それを踏まえてご閲覧頂ければ幸いであります。

では、今回は北海道オータムセールです。

 
・上場番号3 サンダースノー×ハウリング 牡

主導は、Natalma-Almahmoudと継続させたDanzig5×3。次いで、Hail to Reasonを伴うHaloで血統を構成。同父産駒としては、比較的シンプルな血統構成を作り上げた点が最大の長所。また、Mr.Prospectorの系列クロスからスピードを補給。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め。

 
・上場番号4 ハッピースプリント×バンダイクブラウン 牡

主導は、Hail to Reason-Turn-toと継続させたHalo4×4の系列クロスで明確。次いで、Northern Dancer.Mr.Prospectorの中間断絶で血統を構成。非常にシンプルかつ世代のバランスがとれた配合であり、安定感のある血統構成。マイナーな同父産駒だが、スピードにかなりの良さがある好配合。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め

 
・上場番号11 エスケンデレヤ×パシャ 牡

主導は、その父母であるHail to Reason/Cosmah共に系列クロスを形成したHalo6×4の系列クロス。次いで、Northern Dancerの系列クロスや、Raise a Nativeの系列クロスで血統を構成。やや主導の位置の不安定感が残るものの、同父産駒とサンデーサイレンスの孫世代の繁殖馬との相性の良さを生かした好配合。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め

 
・上場番号20 ノーブルミッション×ピエモンテ 牝

主導は、父の傾向を引き継ぎ、Natalma-Almahmoudと継続させた、Northern Dancer4・5×5・5で明確。次いで、Buckpasserの中間断絶や、Hail to Reasonの単一クロスで血統を構成。従って同父産駒としては米系の連動性に良さがある配合となった。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は普通。

 
・上場番号26 モンテロッソ×フェリスホイール 牝

主導は、母の傾向を引き継ぎ、Mr.Prospector5×4の系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonや、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。このシンプルさが当馬の最大の長所。また、米系の連動性にも良さがる。本質は、ダート向きのスプリント~マイルタイプ。重馬場もこなす全天候型。開花は早め

 
・上場番号31 ウインバリアシオン×ブラウブリッツ 牝

主導は、Northern Dancerを伴う、Storm Bird3×4。次いで、Hail to Reasonの中間断絶で血統を構成。血の濃さから来る不安定さを秘める点は注意が必要だが、配合の方向性はあっている。米系の連動性の高さが、この配合の最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場もこなす全天候型。開花は早め

 
・上場番号34 ディスクリートキャット×プレイアップ 牝

主導は、母の傾向を引き継ぎNatalma-Almahmoudと継続させたNorthern Dancer5・6×5・6・6。次いで、Ribotを伴うHis MajestyやBuckpasser.Somthingroyalの系列クロスで血統を構成。これらクロスの連動性は高く、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。開花はやや遅め。

 
・上場番号41 アニマルキングダム×ペケジェイ 牡

主導は、Northern Dancerを伴うLyphard5・5×5。その父であるNorthern Dancerを血統の4ブロックに配し、明確に血統をリードしている。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonの影響が強い。また、孤立しがちなKsar-Tourbillonといった仏系を、しっかりと主導勢力が傘下に収めている点も好感が持てる。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。無事な開花を望みたい一頭である。開花は遅い。

 
・上場番号57 ハービンジャー×ミッドサマーコモン 牝

主導は、父と母の父の相性の良さを生かした、Lyphard5×5の系列クロス。ただし、その父Northern Dancerや、Turn-toを伴うHail to Reasonも5代目からクロスした為、見た目程強力な主導とならなかった点は惜しまれる部分である。とは言うものの、Sir Ivor.Buckpasser.Graustark(=His Majesty).Crepelloが強靭なスタミナの核を形成。そのスタミナ勢力の強さは特筆すべき部分である。本質は、芝向きの中~長距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。蛇足だが母としても有用な血統構成をしている点を付け加えておきたい。

 
・上場番号62 ディープブリランテ×ムザヤダ 牡

主導は、同父産駒としては珍しい、Never Bend5×5・6の系列クロス。次いで、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。惜しむらくは、母が抱える独系統が生かされていない点で、成長力にはやや疑問がのこる点か。とは言うものの、Abdosの中間断絶が、強靭なスタミナの核を形成し、孤立しがちなPrincequillo系も、10代目Gay Crusaderで連動したのは幸運。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。開花は比較的遅め。

 
・上場番号70 ハービンジャー×メンデンホール 牝

主導は、その父母であるNearctic/Natalma共に系列クロスを形成した、Northern Dancer5・5・6・7×6・6・6・7の系列クロスで明確。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonの影響が強い。また、Ribotを伴うGraustark(=His Majesty).Crpello.Buckpasserが強靭なスタミナの核を形成、Hasty Roadからスピードを補給するなど、血統全体でその能力を良く生かした組み合わせとなっている。本質は、芝向きの中~長距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花は遅い。蛇足だが母としても有用な血統構成をしている点を指摘しておきたい。

 
・上場番号78 エーシントップ×エイシントパーズ 牝

主導は、Mr.Prospector4・6×5の系列クロスで明確。次いで、Northern Dancer.Secretariatの系列クロスで血統を構成しており、位置関係も良好な配合であり、非常にシンプルな血統構成となった点が最大の長所。また、これらクロスの連動性は高く、サラブレッドの血統の背骨を形成する、主導・結合の評価は高い。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。開花は普通。無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号84 ハービンジャー×レディマクベス 牡

主導は、Northern Dancer-Natalmaと継続させたDanzig4×6の系列クロスで明確。次いで、同様にNorthern Dancerの仔であるLyphardや、Turn-toを伴うHail to Reasonで血統を構成。位置関係にややバランスの悪さを見せるものの、明確な主導を作り上げるのがやや難しい、同父産駒としてはしっかりとした主導勢力を形成した点が最大の長所。また、Buckpasserがスタミナの核を形成。本質は、芝・ダート兼用の中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花はやや遅め。

 
・上場番号92 ベストウォーリア×アフリカファースト 牝

主導は、血統の4ブロック全てに配された、Mr.Prpspector5・5×4・5で明確。次いで、Secretariatの系列クロスや、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。惜しむらくは、血の集合がやや甘い点だが、他にこれといった不備も無く、非常にしっかりとした血統構成となった。本質は、芝・ダート兼用のスプリント~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は普通。蛇足だが母として有用な血統構成をしている点を付け加えておきたい。

 
・上場番号93 フォーウィールドライブ×アイスグレー 牝

主導は、Mr.Prospector5・6×4の系列クロスで明確。次いで、Halo.Nureyev-Northern Dancer.Rivermanの系列クロスで血統を構成。やや世代ズレが見られる点が惜しまれる部分で、安定感には欠ける可能性は指摘しておきたい事実である。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。開花はやや早め。

 
・上場番号104 ベストウォーリア×アセットサクラ 牡

主導は、かなり不明瞭な配合で、Secretariat.Mr.Prospector.Robertoが5代目から系列クロスを形成しており、ここが当馬の配合の限界点を端的に示している。とは言うものの、これらクロスの連動性はかなり高く、土台構造を25連で形成したNearcoからの血の流れに良さがあり、ここが当馬の能力の源泉。本質は、ダート向きのマイル~中距離タイプ、芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は遅め。

 
・上場番号113 タリスマニック×カトゥーンバ 牝

主導は、血が濃いもののMr.Prospector4×3の系列クロスで明確。次いで、Northern Dancer.Hail to Reasonの系列クロスで血統を構成。非常にシンプルな血統構成となっており、ここが当馬の配合の最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早い。

 
・上場番号115 メイショウボーラー×ヴァルール 牝

主導は、Hail to Reasonを伴うHalo4×4。次いで、Gold Bridgeを生かした、Forliを伴うSpecial(=Thatch)の影響が強い。また、Northern Dancerの中間断絶が結合をアシスト。シンプルながら、スピードのアシストの厚い配合であり、ここが当馬の最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のスプリント~マイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め。

・上場番号119 ミッキーアイル×アングレカム 牡

主導は、Gold Bridgeを生かしたSpecial(=Thatch)を伴い、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと系列クロスを形成した、Nureyev4×5の系列クロスで明確。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonや、Native Dancerを伴うRaise a Nativeで血統を構成。また、孤立しがちなPrincequillo系をSir Ivorの中間断絶が結合をアシストしており、非常に隙の少ない好配合となった。特にスピードのアシストは目を見張る部分があり、当馬の最大の長所となっている。本質は、芝向きのスプリント~マイルタイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は早め。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号120 ギンザグリングラス×ウインプライマリー 牡

主導は、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと継続させたLyphard5×6の系列クロスで明確。次いで、同様にNorthern Dancerの仔であるNijinskyの系列クロスや、Sicambre(=Senones)の系列クロスで血統を構成。やや、世代ズレが見られる点は惜しまれる部分であるが、父の父メジロマックイーン内のスタミナの生かし方は素晴らしく、ここが当馬の能力の源泉。本質は、芝向きの中~長距離タイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花には相当の鍛錬が必要なタイプだが、マイナーな同父産駒としては非常に良くできた配合となった。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号127 シュヴァルグラン×カハラレインボー 牝

主導は、血が濃いもののサンデーサイレンス3×4の系列クロス。次いで、同様にHaloの仔であるGlorious Song
の系列クロスや、その父母であるNearctic/Natalma共にクロスを継続したNorthern Dancerの系列クロスで血統を構成。また、Gold Bridgeを生かしたSpecialが強靭なスピードを補給しており、スピードに恵まれた配合となった。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早い。

 
・上場番号144 シルバーステート×キタサンアメジスト 牝

主導は、サンデーサイレンス3×3の中間断絶を呼び水とした、Turn-toを伴うHail to Reason5・5×5。次いで、My Babuの系列クロスや、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。父の傾向を踏襲した配合であり、その意味においては、良い組み合わせだと言える。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は比較的早め。

 
・上場番号150 シルバーステート×キタサンメジャー 牝

主導は、父の傾向を引き継ぎ、サンデーサイレンス3×3の中間断絶を呼び水とした、Hail to Reason5・5×5・7。次いで、Northern Dancerを伴うNijinskyで血統を構成。従って主導としてはやや不明瞭な配合であり、ここ当馬の能力の限界点を端的に示している。とは言うものの、各系統の連動性は高く、弱点の派生から安定感に欠ける可能性は否定できないものの、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せるタイプ。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早い。

 
・上場番号176 モーニン×シャイニングアイズ 牝

主導は、父の傾向を引き継ぎMr.Prospector5・6×4の系列クロス。次いで、その父母であるTurn-to/Nothirdchanceを伴うHail to Reasonや、Almahmoudの系列クロスで血統を構成。母はこの世代にあって非常に珍しくあるが、Northern Dancerを持たず、Hyperion系の結合をAlmahamoudで果たせたのは幸運。本質は、ダート向きのスプリント~マイルタイプで、芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は早め

 
・上場番号177  フェノーメノ×カレンナサクラ 牡

主導は、父母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと継続させたノーザンテースト5×4の系列クロス。次いで、Princely Giftの系列クロスや、Ribotを伴うGraustark(=His Majesty)や、Hail to Reasonの単一クロスの影響が強い。位置関係が非常しっかりとした血統構成となっており、孤立しがちなPrincequillo系を、Abbots Traceで連動させる等、主導・結合といったサラブレッドの血統の背骨を形成する部分も評価が高い。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号204 パドトロワ×スズベルベット 牝

主導は、母の傾向を引き継ぎ、サンデーサイレンス4×4の系列クロス。次いで、Mr.Prospectorの系列クロスや、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。惜しむらくは、サンデーサイレンス内に弱点を派生させた点だが、明確な主導に、良質なスピードのアシストが行われた配合で、マイナーな同父産駒としては良くできた配合となっている。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号205 モーニン×セイユウスマイル 牡

主導は、父の傾向を引き継ぎ、Mr.Prospector5×4の系列クロス。次いで、Chop Chopの系列クロスや、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。非常にシンプルな血統構成となっており、ここが当馬の配合の最大の長所。また、Crimson Saintの単一クロスが米系の連動性をはかった点も見るべき部分である。本質は、ダート向きのマイルタイプで、芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は早め。

 
・上場番号206 パイロ×サウスグローリー 牡

主導は、母の傾向を引き継ぎ、Mr.Prospector4×5・5の系列クロス。次いで、Bold Rulerや、位置関係の問題はあるが、Northern Dancer-Nearcticの系列クロスで血統を構成。惜しむらくは、父方6代目Hyperionの世代ズレで、安定感に欠ける可能性は否定できない点か。とは言うものの、非常にシンプルな血統構成となっており、ここが当馬の最大の長所。本質は、ダート向きのマイルタイプで、芝や重馬場は慣れればこなせる程度。開花は比較的早め。

 
・上場番号222 モーニン×ディーズプリンセス 牝

主導は、母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと継続させたDanzig5×4の系列クロス。次いで、Prince Johnの系列クロスや、その父母であるTurn-to/Nothirdchanceを伴ったHail to Reasonで血統を構成。孤立しがちなPrncequillo系をBlue LarkspurでHail to Reasonを介し、間接的にでも主導と連動させた点は見るべき部分であり、主導・結合といった評価は高い。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は比較的早め。無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号227 ロジャーバローズ×ドリームライクエマ 牝

主導は、母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと継続させたDanzig5×4の系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonで血統を構成。生きた血こそ悪く無いものの、煩雑な血統構成であった父の補正にしっかりと成功しており、ここが当馬の最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は比較的早め。無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号230 モズアスコット×ナチュラルナイン 牡

主導は、父母の傾向を引き継ぎ、Northern Dancer-Natalma-Almahmoudと継続させたDanzig5×4の系列クロス。次いで、Hail to Reason.Secretariat.Raise a Nativeの系列クロスで血統を構成。この配合の最大の見どころは、これらクロスが全て母の母に集合しており、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性を秘める点。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は普通。是非とも無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号236 トランセンド×ネローリ 牡

主導は、父の傾向を引き継ぎ、Nearctic-Nearcoと継続させたNorthern Dancer6×4・6・6。この主導は、父であるNearcticを血統の4ブロック全てに配し、明確に血統をリードしている。次いで、Khaled6×8の系列クロスの影響が強い。また、Turn-toの中間断絶から切れ味を補給し、マイナーな同父産駒としては良くできた配合となっている。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。Hyperion18連。Nearco16連から来る血の流れは強靭。開花は早め

 
・上場番号250 ディーマジェスティ×ビアンカリボン 牝

主導は、父の傾向を引き継ぎ、サンデーサイレンス3×3を呼び水とした、Turn-toを伴うHail to Reason5・5・7×5・5。次いで、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。非常にシンプルな血統構成となっており、ここが当馬の最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は早め。

 
・上場番号273 マクフィ×ベストティアラ 牝

主導は、位置の関係からNorthern Dancerを伴うDanzig4×5。その父Northern Dancerを血統の4ブロック全てに配し、血統をリードしている。次いで、Mr.Prospectorの系列クロスで血統を構成。位置関係がしっかりとした血統構成で、安定感のある配合となった点が最大の長所。本質は、芝・ダート兼用のスプリント~マイルタイプで、重馬場はこなせる程度。開花は早め。

 
・上場番号327 ノーブルミッション×レイナグラシア 牝

主導は、父母の傾向を引き継ぎ、Natalma-Almahmoudと継続させたNorthern Dancer4・5×5・6。この主導は血統の4ブロック全てに配され、明確に血統をリードしている。次いで、Buckpasser.Prince Johnの系列クロスや、Nothirdchanceを伴うHail to Reasonで血統を構成。この三者はBlue Larkspurで連動し、主導と結合を果たしており、主導・結合といった評価は高い。また、Native Dancerを伴うRaise a Nativeがスピードを補給する等、見るべき部分が多い配合である。また、扱いの難しいAllegretta内においてもAcropolisをクロスさせる等、一定の良さを見せたのは幸運。本質は、芝向きの中~クラシックタイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は遅め。牝馬としてはかなり重厚だが、無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号329 リアルスティール×レディマールボロ 牝

主導は、母の傾向を引き継ぎRaise a Native-Native Dancerと継続させたMr.Prospector4×4の系列クロス。次いで、Hail to Reason. Bold Rulerの系列クロスや、Northern Dancerの中間断絶で血統を構成。位置関係が非常にしっかりとした血統構成となっており、安定感のある競馬を見せられる可能性を秘める。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプで、重馬場もこなす全天候型。難しい同父産駒としては良くできた配合であり、無事な開花を望みたい一頭である。開花は早い。

 
・上場番号358 ドレフォン×エメラルコヨーテ 牝

主導は、いまだ珍しいAlydar4×5の系列クロス。次いで、Tudor Minstrelを伴うMixed Marrigeを内包したSharpen Upや、In Realtyの単一クロスで血統を構成。また、母がNorthern Dancerを持たない為に、Nearcticからクロスを継続し、Nearco.Hyperionを取りまとめるという、珍しい血統構成となっている。本質は、ダート向きのマイルタイプで、芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は比較的早め。

 
・上場番号359 モズアスコット×エレンボーゲン 牝

主導は、父の傾向を引き継ぎNatalma-Almahmoudと継続させたNorthern Dancer5・6・6・6×5・6。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonの影響が強い。その為主導が不明瞭となった点が惜しまれるが、父内Allegrettaと、母内Surumuが呼応。Tantieme.Birkhahn等をクロス。そのスタミナを再現している。本質は、芝向きの中~クラシックタイプで、ダートは不得手で、重馬場はこなせる程度。牝馬としては重厚だが、血統構成はなかなかに秀逸。開花は遅い。無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号372 フェノーメノ×オジャッタモンセ 牝

主導は、その父母であるNearctic/Natalma共に系列クロスを形成した、Northern Dancer5・6×5・6の系列クロス。次いで、Turn-toを伴うHail to Reasonの影響が強い。その為、主導の明瞭性にやや影を落とした点は惜しまれる部分だが、血統全体の連動性には良さが出ている血統構成となった。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。Pharos(=Fairway)28連から来る血の流れは魅力的。開花はやや遅め。

 
・上場番号397 ベストウォーリア×サンジョ 牝

主導は、血統の4ブロック全てに配された、Mr.Prospector5・5×4・5で明確。次いで、Bold Ruler.Nashuaの系列クロスで血統を構成。これらは血統全体で17連配されたNasrullahで強固に連動しており、このスピードが当馬の大きな武器であると言える。また、Northern Dancerの中間断絶で結合をアシスト。本質は、ダート向きのスプリント~マイルタイプで、芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は早い。

 
・上場番号450  ディープブリランテ×フジノビューティ 牝

前面でクロスした、Riverman4×6は中間断絶の為、主導は、Northern Dancerを伴うLyphard5・6×4・6。次いで、Mr. Prospectorのほぼ単一クロスや、Tom Foolを伴うBuckpasserやTurn-toを伴うSir Gaylordで血統を構成。主導としては極めて明瞭とはならなかったものの、RivermanやBuckpasser.Sir Gaylordのアシストを受け、結合面に良さがある血統構成となった。本質は、芝向きの中距離タイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花は遅い。牝馬としてはやや重厚だが、無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号465 アポロケンタッキー×ヴォーチェドーロ 牡

主導は、父のバランスの悪さを補正し、Nearctic-Nearcoと継続させたNorthern Dancer4・7×6の系列クロス。次いで、Native Dancerを伴うRaise a Nativeや、Bold Rulerの系列クロスで血統を構成。血統全体のバランスの悪さを完全に補正しきれていない為に、安定感に欠ける可能性は否めないが、同父産駒としては良くできた配合となった。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場はこなせる程度。開花は普通。

 
・上場番号473 リオンディーズ×シャインベスト 牝

主導は、位置の関係から、Raise a Native-Native Dancerと継続させたMr.Prospector4×5の系列クロス。次いで、位置に問題を残すものの、Nearctic-Nearcoと継続させたNijinsky-Northern Dancerで血統を構成。全体的に紙一重のバランスで世代ズレをおこしていない為、安定感に欠ける可能性は否定できないものの、配合の難しい同父産駒としては良くできた配合。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場もこなす全天候型。開花は普通。

 
・上場番号478 グレーターロンドン×クリスマスローズ 牝

主導は、Northern Dancerを伴うDanzig4×4・5で明確。主導内はPetition.Crafty Admiralを生かし、その充足率も高い。次いで、同様にNorthern Dancerの仔であるLyphardや、Turn-toを伴うHail to Reasonや、Allegedの中間断絶で血統を構成。これらクロスにより、血統全体の連動性も高く、非常に隙の少ない好配合となった。まさにこの母にして、この父ありと言えるレベルの血統構成である。本質は、芝向きのマイル~クラシックタイプで、ダートはこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。開花はやや遅め。繰り返しになるが非常に秀逸な血統構成をしており、是非とも無事な開花を望みたい一頭である。

 
・上場番号490 アポロケンタッキー×ティティテア 牝

主導は、Northern Dancer-Nearctic-Nearcoと継続させた、Danzg3×5の系列クロス。父の持つバランスの悪さを、ある程度補正した点が最大の長所。次いで、Secretariatの系列クロスで血統を構成。シンプルな血統構成となっており、ここが当馬の武器であると言える。本質は、芝・ダート兼用のマイルタイプ。重馬場はこなせる程度。開花は早め。バランスの悪さから来る不安定さには注意が必要なタイプ。

 

今回は、北海道オータムセール1歳馬のピックをおこなってみました。あくまでも自分なりの目線でのピックですが、これ以外にも、勿論キラリと光る部分を持つ配合馬は含まれております。このような記事でも、馬主の皆様の参考や、競馬ファンの皆様の、楽しみになれば幸いです。

今後とも、総合競馬サイトG-ZEROおよび、血統研究所をよろしくお願い申し上げます。

(taku.O)
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