ドバイワールドカップデー2023 重賞勝ち馬評価 ゴドルフィンマイル【Isolate(アイソレート)】 ドバイゴールドカップ【Broome(ブルーム)】 UAEダービー【デルマソトカゲ】 ドバイゴールデンシャヒーン【Sibelius(シベリウス)】 ドバイターフ【Lord Northe(ロードノース)】 ドバイシーマクラシック【イクイノックス】 ドバイワールドカップ【ウシュバテソーロ】 

ドバイワールドカップデー2023 重賞勝ち馬評価 ゴドルフィンマイル【Isolate(アイソレート)】 ドバイゴールドカップ【Broome(ブルーム)】 UAEダービー【デルマソトカゲ】 ドバイゴールデンシャヒーン【Sibelius(シベリウス)】 ドバイターフ【Lord Northe(ロードノース)】 ドバイシーマクラシック【イクイノックス】 ドバイワールドカップ【ウシュバテソーロ】 

ゴドルフィンマイル
Isolate【アイソレート】(Mark Vlesky×Tranqil Song by Unbridled’ Song)牡・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:4 結:6 土:2 弱:2 影:2 集:5 質:5 再:5 SP:3 ST:3 特:0
合計:(37/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I □ C × L ×
ダ:S × M 〇 I 〇 C × L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

主導は非常に不明瞭な配合で、前面でクロスしたMr.Prospector4・5×5・5は、血統の4ブロックに存在するものの、中間断絶の為主導足り得ず、同様にArctic Dancer(=Northern Dancer)5・6×6も中間断絶となり、主導はTom Foolを伴うBuckpasser5×7・7。また、Tamerett5×5の中間断絶や、Gallant Man5×7の中間断絶の影響も強い。ここが当馬の配合の限界点を端的に示している。更にSomethingroyalの世代ズレから解るように、父母の世代があっておらず、今一つ信頼のおけない血統構成である。とは言うものの、これらクロスの連動性は悪くなく、ここが当馬の能力の源泉であると言える。また、Mahmoud.Bold Rulerと言ったパワーを備えるスピードがしっかりと連動しており、ある程度の潜在的なスピードは秘めた血統構成。本質は、ダート向きのマイル~中距離タイプで、芝はこなせる程度だが、重馬場はこなせる。前述のようにムラな面を秘めている血統構成であるが、血の集合が強調された父の父Proud Citizenにある為に、仕上がった際には鮮やかな競馬を見せる可能性は指摘しておきたい。

 
ドバイゴールドカップ
Broome【ブルーム】(Australia×Sweepstake by Acclamation)牡・16生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:3 結:7 土:3 弱:3 影:3 集:4 質:5 再:5 SP:3 ST:4 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I □ C 〇 L □
ダ:S × M × I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:△ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:低い 成長型:遅め

〇 短評

主導は不明瞭な配合で、前面でクロスしたNorthern Dancerは中間断絶であり、Ahonooraは単一クロスの為、6代目においてクロスしたBuckpasser-Tom Fool.Court Martial.Nasrullah-Nearcoが主導と考えられる。この部分が当馬の血統構成上の限界点を端的に示している。とは言うものの、Ahonoora.Northern Dancer.Tudor Minstrel.Buckpasserを軸に、それぞれのクロスがしっかりと連動したのは長所であり、血統全体の再現性はかなり高く、特にスタミナ系の血をきめ細かく生かした配合である。土台構造は平均的だが、影響度バランスが(6-6-5-2)と安定感のある血統構成。開花率は高いとは言い難いが、質の高い血を生かした、これぞ欧州馬と言える配合である。本質は芝向きの中~長距離タイプ。ダートは不得手で、重馬場はこなせる程度。

 
アルクオーツスプリント
Danyah【ダンヤー】(Invincible Spirit×Cuis Ghaire by Galileo)騙・17生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:8 結:5 土:2 弱:2 影:1 集:6 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(40/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S 〇 M □ I × C × L ×
ダ:S □ M × I × C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:高め 成長型:早め

〇 短評

主導は、Northern Dancer-Natalma-Native Dancerと継続させたDanzig3×4の系列クロス。その父Northern Dancerを血統の3ブロックに配し、血の濃さはあるものの、明確な主導として機能している。この配合の面白い所は、父の母であるRafha内に存在する質の高い血であるTantieme.Marie Elizabeth.Donatello.Princequillo.Honeywayをしっかりとクロスさせ、その結合こそ弱いものの、重厚なスピード・スタミナの再現に成功している点である。またこれらクロスは3代目からDanzigがクロスしている為、直接・間接的に結合し、しっかりと能力参加している点は、評価に値する。反面、Lalun等の欧州系の一部が離反しており、血の濃さを踏まえると、そこまで強固な連動体制を維持できなかった点が惜しまれる部分である。また、これといったスタミナの核の形成に失敗しており、この部分も不満が残る。反面、スピード面は非常に強靭で、主導たるDanzigをはじめ、Turn-to.Nasrullahがアシストしており、その結合力も強固である為、豊かなスピードを見せる可能性を秘める血統構成。本質は、芝向きのスプリントタイプで、ダート・重馬場はこなせる程度。開花は比較的早く早期のスピード対応可能な血統構成。加えて、全体的に質の高い配合で、底力を秘めた血統構成であると言える。

 
UAEダービー
デルマソトガケ(マインドユアビスケッツ×アムールエポジー by ネオユニヴァース)牡・20生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:7 結:5 土:3 弱:1 影:2 集:5 質:3 再:4 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(37+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S △ M □ I △ C × L ×
ダ:S □ M 〇 I △ C × L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

主導は、Royal Chargerこそ落失するものの、Hail to Reason-Turn-toと継続するHalo6×4の系列クロス。次いで、Tom Fool6×7の系列クロスの影響が強い。非常に珍しくあるが、母はこの時代にはいってもNorthern Dancerを持たず、父に強いNorthern Dancerの影響が無くなり、シンプルな配合となった点が最大の長所。Northern Dancerがクロスにならないことにより、Hyperion系の結合は母内4代目Halo傘下のGainsborough頼りとなっているが、辛うじてでも結合を果たしたのは幸運。ただし、Princequillo系やNative Dancerの結合がはかられていない点は見逃せない事実であり、更に、複数の弱点を派生させている点もマイナス。ここが当馬の配合の限界点であると言える。とは言うものの、前述のTom Foolや主導傘下のAlmahmoudや、全体で15連あるNasrullah(=Rivaz)のスピードアシストは魅力的で、Gray Sovereign.Fair Trial等、トニービンのスピード再現にも良さがある上に、7代目以降であるもののWild RiskがAlmahmoudを介し能力参加に成功。また、土台構造をNearco18連、Pharos(=Fairway)18連で形成し、その血の流れに良さがある点が最大の長所。更に、Sir Gallahad(=Bull Dog)15連と、ダート適性にはかなりの良さがある配合であると言える。本質は、ダート向きのマイルタイプ。芝はこなせる程度だが、米系の連動性の良さから重馬場は得意なタイプ。多種のスピードを生かした為、器用な競馬を見せる可能性を指摘しておきたい。また、7代目以降であるものの、前述のSir Gallahad(=Bull Dog)15連のスタミナを引き出せれば、長く脚を使える可能性も秘める点も重ねて指摘しておきたい。

 
ドバイゴールデンシャヒーン
Sibelius【シベリウス】(Not This Time×Fiery Pulpit by Pulpit)騙・18生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:3 弱:3 影:2 集:5 質:4 再:5 SP:4 ST:3 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:△ 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S □ M □ I × C × L ×
ダ:S 〇 M 〇 I × C × L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低め 成長型:遅め

〇 短評

前面でクロスした、Mr.Prospector6×4は中間断絶であり、同様に、Blushing Groom5×4、Northern Dancer5・7×7、Crimson Satan6×5も中間断絶の為、主導は父の傾向を引き継ぎSecretariat5・6×5の系列クロス。次いで、Hail to Reason6・7×7の系列クロスの影響が強い。主導たるSecretariatは、その父であるBold Rulerから系列クロスを形成するだけでなく、母であるSomethingroyalを伴い、スピード色が強くなっており、同様にBlushing GroomもNasrullah.Menow.Tudor Minstrelとクロスさせスピード色が強くなっている。とは言うものの、前面でクロスしたMr.Prospecto.Blushing Groomは15連存在するNasrullahで、Northern Dancer.Hail to Reasonは19連で土台構造を形成するNearcoで、しっかりと連動しており、この連動性が当馬の能力形成に大きく寄与しているのは間違いない所である。本質は、ダート向きのスプリント~マイルタイプ。芝は慣れればこなせる程度だが、重馬場は得意なタイプ。

 
ドバイターフ
Lord North【ロードノース】(Dubawi×Najoum by Giants Causeway)騙・16生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:5 結:8 土:3 弱:3 影:3 集:2 質:5 再:5 SP:4 ST:4 特:0
合計:(42/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性: 成長力:
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C 〇 L △
ダ:S × M 〇 I 〇 C △ L ×
芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:普通 成長型:普通

〇 短評

主導は不明瞭な配合で、前面でクロスしたNorthern Dancer5・6×4・5は、血統の4ブロックに存在するものの、中間断絶の為主導勢力としての働きは弱く、Raise a Native5・6×7、Buckpasser5×7、Roberto5×5の系列クロスの影響が強い。ひとまずはRobertoが主導と考えられるが、不明瞭さは否めない事実である。この配合の最大の弱点はまさにこの部分にあるのだが、これらクロスが密接に連動し、血統全体の結合力は非常に強固な配合であり、これが当馬の能力の源泉であると言える。また、影響度バランスも(9-5-6-6)と安定しており、これと言った弱点も無く、土台構造をNearco20連で形成。更に孤立しがちなPrincequillo系をSomethingroyal内Polymelianが4代目Northern Dancerを介し連動(この形態はキズナ(1A)と同様の形)。更に、7代目までに存在するクロスの全てが、直接・間接的に連動しており、これは現代的な血統においてはなかなか見られないレベルである。惜しむらくは、血の集合にかなり甘い部分があり、詰めの甘さを見せる可能性を指摘しておきたい。本質は、芝・ダート兼用の中距離~クラシックタイプ。重馬場もこなせる全天候型。開花率は非常に低い配合ではあるが、開花した際には力強い競馬を見せる可能性を指摘しておきたい。

 
ドバイシーマクラシック
イクイノックス(キタサンブラック×シャトーブランシュ by キングヘイロー)牡・19生
有効世代数:9代目

Ⅰ 主:5 結:7 土:4 弱:1 影:1 集:6 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:1(主導牡牝を通じたクロス)
合計:(39+1/60)点 クラス:3B+
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□
Ⅲ 距離適性
芝:S × M □ I 〇 C □ L ×
ダ:S × M □ I △ C × L ×
芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□
Ⅳ 開花率:普通 成長型:早め

〇 短評

前面でクロスしたHalo4×4は中間断絶の為、主導は父の傾向を引き継ぎNorthern Dancerを伴うLyphard5・5×4。次いで、Sir Ivor6×5の系列クロスの影響も強く、主導としてはやや不明瞭な配合であると言える。反面、主導内、Hurry On.Ksar.Clarissimusを生かすなど、その充足率は良好。また、Sir Ivor-Sir Gaylord.Halo.Pocahontasのクロスにより、Princequillo.Sir Gallhad-Teddy.Blue Larkspur.Man o’War等の欧米系を主導と連動させた点に妙味がある配合で、ここがこの配合の能力の源泉だと言える。更に、血の集合を母の父キングヘイローに集めた為、仕上がった際は力強い競馬を見せられる可能性を秘める。加えてHyperionの強い父の傾向を良く引き継いでいる為、Turn-toのアシストもあり、決め手ある競馬を見せるタイプ。本質は、芝向きの中距離タイプ。ダート・重馬場はこなせる程度。早期の中距離対応が可能。

 
ドバイワールドカップ
ウシュバテソーロ(オルフェーヴル×ミルフィアタッチ by キングカメハメハ)牡・17生
有効世代数:10代目

Ⅰ 主:6 結:7 土:2 弱:2 影:1 集:3 質:3 再:6 SP:4 ST:3 特:0
合計:(37/60)点 クラス:3B
Ⅱ 日本適性:〇 成長力:〇
Ⅲ 距離適性
芝:S × M × I □ C × L ×
ダ:S × M □ I 〇 C △ L ×
芝適性:□ ダート適性:〇 重馬場適性:〇
Ⅳ 開花率:低い 成長型:晩成

〇 短評

主導は、Northern Dancer5・6×6・6・7・8の中間断絶を呼び水とした、Lady Angela6・7・7・8×8・8・9・10の系列クロス及び、Almahmoud6・7・8×8・8・9・10の系列クロス。この両者は、Northern Dancerの傘下にあるだけでなく、10代目までで25連存在するGainsboroughで強固に連動しており、ひとまず連合勢力として機能している。また、前面でクロスしたHail to Reason5×7の単一クロスが米系を、Sunctus5×7の単一クロスが欧州系の結合アシストをしっかりとおこなっており、結合面において強固な配合となったのが、当馬の最大の長所。また、再現が難しいメジロマックイーン(2A)のスタミナ源であるPharis.Djebel-Tourbillon-Ksar-Bruleur. Vieux Manoir.Alycidon-Donatello-Blenheim. Bois Roussel-Vatout/Plucky Liegeをしっかりとクロスさせ、能力参加させただけでなく、Fair Trial.Tetratemaといったスピードも主導と連動させており、Man o’War-Fair Playもクロスさせる等、その生かし方は、なかなか無いレベルである。更に、Prince Chevalier-Prince Roseを、Abbots Traceにより主導と直接結合させた点は見るべき部分であり、加えて、Lt. Stevens(=Thong)5×7の単一クロスのスピードや、Khaledを系列クロスにし、ダート向きのスピードを再現。しっかりとした配合となっている。惜しむらくは、父の世代に対し、母の世代がやや古く、これと言った弱点の派生こそ無いものの、影響度バランスが(6-5-3-0)とバランスが崩れており、やや安定感には欠ける可能性がある点や、血の集合の散漫さから詰めの甘さを見せる可能性を秘める点か。本質的には、ダート向きの中距離タイプ。芝は慣れればこなせる程度だが、米系の連動性の良さや、ノーザンテーストの影響も強く、重馬場は得意なタイプ。開花には相当の鍛錬と時間が必要なタイプではあるが、かなり個性的な配合であり、無事な開花を望みたい配合である。

 

(taku.O)
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