2020年エルムS過去10年の傾向データ

2020年エルムS過去10年の傾向データ

エルムS(G3)は、札幌ダート1700mで行われる3歳以上別定G3。
単勝平均720円、馬連平均3294円という中穴どころでの決着が多いレース。
以下のデータは、函館で行われた2013年、新潟で行われた2009年を除く、2008年~2019年のものとなっている。
では、過去10年の傾向データを見ていこう。

●人気 成績 勝率 連対率 複勝率
1番人気 2-1-3-4 20.0% 30.0% 60.0%
2番人気 4-1-0-5 40.0% 50.0% 50.0%
3番人気 2-1-1-6 20.0% 30.0% 40.0%
4番人気 1-2-1-6 10.0% 30.0% 40.0%
5番人気 0-2-0-8 0.0% 20.0% 20.0%
6番人気 0-0-1-9 0.0% 0.0% 10.0%
7番人気 1-1-1-7 10.0% 20.0% 30.0%
8番人気 0-1-2-7 0.0% 10.0% 30.0%
9番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
10番人気 0-1-1-8 0.0% 10.0% 20.0%
11番人気 0-0-0-10 0.0% 0.0% 0.0%
12番人気 0-0-0-9 0.0% 0.0% 0.0%
13番人気 0-0-0-7 0.0% 0.0% 0.0%
14番人気 0-0-0-3 0.0% 0.0% 0.0%

開催年 3着内人気
2019年 2-10-4
2018年 2-3-1
2017年 4-1-8
2016年 7-4-1
2015年 2-5-7
2014年 3-5-10
2012年 1-2-6
2011年 1-8-3
2010年 2-4-1
2008年 3-7-8

1~3番人気が揃って馬券圏外になったことはなく、この3頭の中に3連軸がいると考えられる。
2桁人気は、昨年2着と、2014年3着の2回のみで、いずれも10番人気。
1~3番人気の3連軸から8番人気までで、的中率80%というレース。

 

●馬齢 成績 勝率 連対率 複勝率
3歳 0-0-0-0 0.0% 0.0% 0.0%
4歳 4-1-2-12 21.1% 26.3% 36.8%
5歳 5-3-4-22 14.7% 23.5% 35.3%
6歳 1-3-3-30 2.7% 10.8% 18.9%
7歳~ 0-3-1-35 0.0% 7.7% 10.3%

5歳>4歳>6歳>7歳以上>3歳の順。
率で見ると、4歳が優秀で、こちらが中心とも見える。
7歳以上からは、勝ち馬はおらず、3歳馬は、馬券になっていない。

 

●所属 成績 勝率 連対率 複勝率
美浦 5-4-4-29 11.9% 21.4% 31.0%
栗東 5-6-6-62 6.3% 13.9% 21.5%

どちらも大差ないが、率で見ると関東馬が若干優勢。

 

●枠順 成績 勝率 連対率 複勝率
1枠 1-0-0-9 10.0% 10.0% 10.0%
2枠 1-1-0-8 10.0% 20.0% 20.0%
3枠 1-1-2-9 7.7% 15.4% 30.8%
4枠 3-2-2-10 17.6% 29.4% 41.2%
5枠 2-1-1-15 10.5% 15.8% 21.1%
6枠 1-1-2-16 5.0% 10.0% 20.0%
7枠 1-1-1-17 5.0% 10.0% 15.0%
8枠 0-3-2-15 0.0% 15.0% 25.0%

綺麗に分散しており、大差ない。
4枠、5枠が若干優秀か。

 

●脚質 成績 勝率 連対率 複勝率
逃げ 0-1-5-4 0.0% 10.0% 60.0%
先行 7-9-2-12 23.3% 53.3% 60.0%
差し 1-0-2-44 2.1% 2.1% 6.4%
追込 0-0-1-38 0.0% 0.0% 2.6%
捲り 2-0-0-1 66.7% 66.7% 66.7%

先行>逃げ>捲り>差し>追込の順。
逃げ切るまでは難しいが、逃げ馬の複勝率は60%と高く、前目の脚質が優秀。
後方勢は、コーナーから自分で動ける、捲って来られる馬なら台頭可能。
差し、追込みは大きく割引きと見る。

 

●前走レース 成績 勝率 連対率 複勝率
マリーンS 4-1-0-25 13.3% 16.7% 16.7%
平安S 1-2-1-3 14.3% 42.9% 57.1%
クラスターC 1-1-0-0 50.0% 100.0% 100.0%
しらかばS 1-0-3-15 5.3% 5.3% 21.1%
安達太良S 1-0-0-2 33.3% 33.3% 33.3%
東京大賞典 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
ジュライS 1-0-0-0 100.0% 100.0% 100.0%
大沼S 0-2-1-1 0.0% 50.0% 66.7%
プロキオン 0-2-0-3 0.0% 40.0% 40.0%
帝王賞 0-1-0-4 0.0% 20.0% 20.0%
ブリーダー 0-1-0-1 0.0% 50.0% 50.0%
マーキュリ 0-0-3-4 0.0% 0.0% 42.9%
名古屋大賞 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
JCダート 0-0-1-0 0.0% 0.0% 100.0%
その他 0-0-0-31 0.0% 0.0% 0.0%

他方面からの参戦があるが、マリーンS、平安S、クラスターC辺りが優秀。
特にマリーンSは、連対馬の50%がここからとなっている。

 

●前走人気 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1人気 5-2-3-6 31.3% 43.8% 62.5%
前走2人気 2-1-2-21 7.7% 11.5% 19.2%
前走3人気 1-2-0-7 10.0% 30.0% 30.0%
前走4人気 1-1-1-8 9.1% 18.2% 27.3%
前走5人気 1-0-1-10 8.3% 8.3% 16.7%
前走6~9人 0-3-2-27 0.0% 9.4% 15.6%
前走10人~ 0-1-1-18 0.0% 5.0% 10.0%

1番人気が断然の成績。
4番人気になると複勝率も30%を切り、人気が下がると共に率も下がる。
前走上位人気と見て良い。

 

●前走着順 成績 勝率 連対率 複勝率
前走1着 4-2-2-16 16.7% 25.0% 33.3%
前走2着 3-2-4-8 17.6% 29.4% 52.9%
前走3着 1-1-0-9 9.1% 18.2% 18.2%
前走4着 0-1-2-8 0.0% 9.1% 27.3%
前走5着 0-1-0-7 0.0% 12.5% 12.5%
前走6~9着 1-3-1-26 3.2% 12.9% 16.1%
前走10着~ 1-0-1-24 3.8% 3.8% 7.7%

着順も1着、2着が断然で、前走連対馬が中心。

 

●注目馬
タイムフライヤー
予想オッズ1番人気○ 5歳◎ 栗東○ 差し△ 前走・マリーンS◎ 2番人気○ 1着◎
総合点22/28
ホープフルS(G1)初代チャンピオンだが、クラシックは、皐月賞1.1秒差10着、日本ダービー0.8秒差11着、菊花賞0.6秒差6着と振るわず、昨年の同レースからダート路線へ転向してきた。
ダート初戦から、重賞で通用するレベルのS指数を記録しており、十分やれると見ていた3戦目の武蔵野S(G3)で0.2秒差2着と初連対。
その後、チャンピオンズC(G1)0.7秒差8着、フェブラリーS(G1)0.9秒差5着、マーチS1.4秒差9着と大敗が続いたが、前走のマリーンS(OP)では、57kgを背負って、上り1番時計37.3秒、2着に0.6秒差を付ける圧勝。
これまでの数値がフロックではないことを証明して見せた。
今回は、56kgと1kgマイナスする点は好材料で、問題は、テンで置かれないでポジションを取れるか?この一点。
置かれるようだと、傾向からは、差し 1-0-2-44 で、雲行きが怪しくなってくる。

エアスピネル
予想オッズ2番人気◎ 7歳△ 栗東○ 差し△ 前走・プロキオンS△ 8番人気△ 2着○
総合点14/28
2015年の朝日FS(G1)0.1秒差2着、皐月賞0.5秒差4着、日本ダービー0.4秒差4着、菊花賞0.4秒差3着、芝重賞成績 3-3-4-8 という素晴らしい実績馬が前走のプロキオンS(G3)から、いきなりダートへ路線変更。
その初戦で、上り3番時計35.3秒、0.3秒差2着と好走。ポテンシャルの高さを改めて証明した。
傾向からは、該当項目が少なく、危険な人気馬となるのだが、これだけの馬をさすがにおいそれとは切り捨てられない。
中間、当日の気配に注意したい。

ウェスタールンド
予想オッズ3番人気▲ 8歳△ 栗東○ 捲り▲ 前走・アンタレスS× 3番人気▲ 1着◎
総合点14/28
2014年にデビューし、芝で20戦を走ったが、2018年の津軽海峡特別(1000万下)からダートへ転向。
すると、いきなり、上り1番時計35.9秒、2着に0.3秒差を付け快勝すると、続く薩摩S(1600万下)でも上り2番時計36.1秒を繰り出し、0.4秒差の差し切り勝ち。
ダート適正の高さを見せると、3戦目のシリウスS(G3)では、上り1番時計35.1秒タイム差無しの2着、チャンピオンズC(G1)では、ルヴァンスレーヴの0.4秒差2着、上りはこちらが1番時計という大健闘を見せた。
その後、鳴かず飛ばずのレースが続いたが、前走のアンタレスS(G3)で、上り1番時計35.0秒、2着に0.3秒差を付け、念願の初重賞制覇となった。
後方からの競馬が主だが、自分で捲って行けるタイプなので、問題ないと見る。
後は、高齢馬なので、仕上がり一つ。中間の動きに注目。

アナザートゥルース
予想オッズ4番人気△ 6歳▲ 美浦◎ 先行◎ 前走・アンタレスS× 7番人気△ 2着○
総合点15/28
昨年のアンタレスS(G3)で初重賞制覇を成し遂げると、その後、地方・中央の重賞路線を進む。
平安S(G3)0.4秒差4着、みやこS(G3)1.5秒差6着の後、浦和記念(G2)0.6秒差2着、名古屋グランプリ(G2)0.3秒差3着、川崎記念(G1)1.7秒差5着、ダイオライト記念(G2)0.4秒差1着と、3着内が地方のみとなったが、前走のアンタレスS(G3)で、0.3秒差2着と健闘。
58kgを背負ってのもので、中央でもやれるところを示した。
S指数がギリギリ重賞レベルであり、勝ち切るまでは難しそうだが、注意は必要か。

アルクトス
予想オッズ5番人気△ 5歳◎ 美浦◎ 先行◎ 前走・かしわ記念× 4番人気△ 4着△
総合点15/28
昨年のオアシスS(L)から、破竹の3連勝で、プロキオンS(G3)を制し、一気に重賞制覇を成し遂げると、続く、南部杯(G1)でも0.3秒差2着と大健闘。
その後、フェブラリーS(G1)1.8秒差9着、前走のかしわ記念(G1)0.8秒差4着と大敗している。
好走距離が、1400m~1600mに集中しており、たった100mでも、距離がどうか。
前走1600m 0-0-0-7 というデータもあり、ここは軽視の方向。

 

●まとめ
差し 1-0-2-44 という点を除いては、タイムフライヤーが断然の傾向で、1強という図式になってくる。
2番手以下は、横並びの評価となるのだが、これがまた、高齢馬が多く、難解。
個人的には、ウェスタールンドに注目。
3か月半の休養明けとなるが、鉄砲2-1-2-3と問題なさそうだし、何より、「自分で動いていける。」という部分が魅力。
勝つためには、様々な条件が重なるものだとは分かっているが、「自分の力」が無いものに運を引き寄せる力もない。
見る者を魅了する華麗さは、芝のレースに任せておいて、ダートのレースでは、少々の事はお構いなしで、ぶっ潰しに掛かる、強引さとタフネスが必要だ。

(編集長・katsu)

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