私的名馬選 vol.9 クロフネ

私的名馬選 vol.9 クロフネ

閲覧者の皆様こんにちは。今回の血統研究所は、私的名馬選と銘打って、個人的に面白い配合だと思える名馬達を、成績にとらわれず、皆様に紹介をしていきたいと思います。

 

では、今回は、春にNHKマイルカップを勝ちながら、夏をこえて天皇賞(秋)への出走が叶わなくなると、ダート路線へ転向。武蔵野ステークスを1分33秒3で、2着イーグルカフェ(1A)に9馬身差で、チャンピオンズカップの前身であるジャパンカップダートを2分5秒9で駆け抜け、前年の覇者である2着ウイングアロー(3B)に、7馬身差をつけ、白いSecretariatとまで呼ばれた、クロフネについてです。

 

クロフネ(デピュティミニスター×ブルーアヴェニュー by Classic Go Go)牡・98生

有効世代数:9代目

 

Ⅰ 主:8 結:6 土:3 弱:2 影:3 集:5 質:3 再:5 SP:4 ST:3 特:0

合計:(42/60)点 クラス:3B

Ⅱ 日本適性:□ 成長力:□

Ⅲ 距離適性

芝:S × M 〇 I 〇 C □ L ×

ダ:S 〇 M 〇 I □ C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□

Ⅳ 開花率:普通 成長型:遅め

 

〇 短評

 

主導は、その父Nearcoを血統の4ブロック全てに存在させた、Nearctic5×4の系列クロス。次いで、Nasrullah.Bimelechの系列クロスやPolynesianを伴うNative Dancerの影響が強い。また、強力なスタミナ源となるAmbiorixの父母である、Tourbillon.Lavendulaをクロスさせそのスタミナを再現し、主導へと連動。これらクロスは4代目に存在するNearcticへ直接結合し、そのスピード・スタミナをしっかりと補給している。クロス種こそ65と多いものの7代目以降の連動性も高く、血統全体での主導へのアシストが強い配合である。惜しむらくは、やや軽微ではあるが弱点を抱えた点だが、9代目に主導と直接結合するTreceryが配された為、さほどのマイナスであるとは言えない。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプ。重馬場は得意とまではいかないがこなせる程度。

 

競走馬として、このような血統背景を持つクロフネですが、種牡馬としてはやや難しい部分を持つタイプであります。主としての原因は、自身がNearcticを主導とした上に、Northern Dancerを持つために、Northern Dancerの系列クロスが主導となるタイプが多くなると考えられるものの、アトランダムな配合を行った場合Northern Dancer-Nearcticが両者とも5代目に位置し、位置に齟齬をきたしやすく、5代目Northern Dancer-Nearcticでは血を纏める主導としての役割が弱くなる点。また、それを回避する為にNorthern Dancerを母方3代目に配した場合、その位置の問題は回避できるものの、クロフネが持つBunty’s Flight.Pompiliaの部分に弱点を派生させやすく、血を濃くした場合、脚を引っ張りがちな血の配置をしている点がそれであります。幸い、ある程度アトランダムな配合をしても、9代目にクロスができやすくはあるので致命的な部分ではない為、産駒全体のアベレージ自体は高いものの、父を超えるほどの配合を望みにくいのは血統表から見てとれる種牡馬ではあります。そこで、父のような走りを見せられる可能性を秘めるような、以下の様な配合を愚考してみました。

 

(クロフネ×サマーミッドナイト by ワイルドラッシュ)-・-生

有効世代数:9代目

 

Ⅰ 主:9 結:7 土:3 弱:2 影:3 集:4 質:3 再:5 SP:4 ST:4 特:1(主導牡牝を通じたクロス)

合計:(44+1/60)点 クラス:1A+

Ⅱ 日本適性:□ 成長力:〇

Ⅲ 距離適性

芝:S □ M 〇 I 〇 C △ L ×

ダ:S 〇 M 〇 I △ C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:〇

Ⅳ 開花率:普通 成長型:晩成

 

〇 短評

 

主導は、父母の傾向を引き継ぎIcecapeid4×4の系列クロス。次いで、Northern Dancer5×5、Never Bend5×5、Prince John6×6、Hail to Reason6×6の系列クロスで血統をリード。Northern Dancerがクロスした為に、やや血の集合が甘くなったが、Blandford系の結合をアシストし、当馬にとって必要なクロスとなっている。更に、Hail to Reason.Never Bendが欧米系の結合をアシスト。主導へと血の流れをしっかりと作っている為、全体の連動性はかなり高い。本来結合しにくいPrince John.Djbel-Tourbillonも前述のHail to Reason.Never Bendを経由して能力参加しているのは、この配合の見るべき点であり、近代的な配合として、主導・結合のレベルはかなりのものとなっている。また、主導内のクロスが非常に良好で、この充足率をもってすれば、かなり強い競馬を見せる事が可能で、血統構成は父を超え、父を彷彿とさせる強い競馬を見せる可能性が高い。また、父よりもスタミナに良さがあるタイプだと言えるだろうか。惜しむらくは父父方に弱点を派生させている点だが、主導と直接連動する血を配した為、影響は非常に軽微で済んでいる。本質は、芝・ダート兼用のマイル~中距離タイプで、重馬場適性も高いと考えられる。無事な開花を見たい配合となっているだろうか。

 

種牡馬としてのクロフネは、安易なNorthern Dancerクロスを試された配合が多く、紙面上の最高傑作であるオディール(3B)のように隠れたキーホースであるNever Bend.Bold Rulerを刺激するのがもっとも理にかなった配合となりやすい。この配合もそういったタイプで、Bold Rulerこそクロスしないものの、父と同様に母系のDiscovery-Display-Fair Playをクロスさせ、主導と連動させその再現に成功している。なかなか面白い配合となっていると考えられる上、種牡馬、繁殖牝馬としても有用な血統構成をしているのではないだろうか。今回の血統研究所の私的名馬選はこのあたりで筆を置きたいと思いますが、閲覧者の皆様が楽しく見て頂ければこれに勝る喜びはありません。今後とも、競馬総合サイトG-ZERO及び、血統研究所を何卒よろしくお願い申し上げます。

 

(taku.O)
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