私的名馬選 Vol.2 Silent Whitnees

私的名馬選 Vol.2 Silent Whitnees

閲覧者の皆様こんにちは。今回の血統研究所は、私的名馬選と銘打って、個人的に面白い配合だと思える名馬達を、成績にとらわれず、皆様に紹介をしていきたいと思います。

 

では、今回は、デビューから17連勝を記録し、2005年のスプリンターズステークスの覇者となった、Silent Witnessです。

 

Silent Witness(El Moxie×Jada Tiara by Bureaucracy)セン・99生

有効世代数:10代目

 

Ⅰ 主:5 結:8 土:2 弱:3 影:3 集:5 質:4 再:3 SP:5 ST:2 特:0

合計:(40/60)点 クラス:3B

Ⅱ 日本適性:〇 成長力:□

Ⅲ 距離適性

芝:S ◎ M □ I × C × L ×

ダ:S □ M △ I × C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:□ 重馬場適性:□

Ⅳ 開花率:低め 成長型:普通

 

〇 短評

 

前面でクロスした、Man o’WarはFair Playを伴うものの、全体での影響が弱く、主導はBleheimの系列クロス。次いで、Turn-toを呼び水にしたNearcoの影響が強い。血統全体においてはPharos系の血の流れが強く、実質的にTurn-toに血の集合がある為に、主導面においては、ややちぐはぐな配合であるとは言える。ただし、非常に外交的な配合でありながら、Spearmint.10代目において存在するSt.Simonが上記クロス馬を強固に連動している。こうした形態は本来的に開花率が低めにでるものであるが、当馬もそれに類すると考えられる。ただし、9代目までで37というクロス馬は、軽さに明らかにプラスになったと考えられ、当馬のスプリント戦を一気に駆け抜けるスピードをTurn-to.Sainfoinを生かしたMan o’WarをBlhenimのスタミナが支えている形態が見てとれる。前面のクロスはややスピード優位に見えるが、当馬の場合においては、有効世代10代目までにおいてSundridge18連を含むPharos系のスピードをTurn-toがシンプルに吸い上げる形態ができており、ここが当馬の能力の源泉であると言えるだろう。本質は芝向きのスプリンターであり、マイルはペース次第では対応可能。ダート、重馬場は普通にこなせる程度。

 

以上が、Silent Witnessの血統面からみた考察であるが、当馬は煌めくような戦績を上げながら、残念ながらセン馬の為に種牡馬入りが叶わなかった。そこで、Ifになってしまうが、もし当馬がセン馬でなかった場合にこうした配合なら、という配合を考えてみたので、ご査察頂ければ幸いである。

 

(Silent Witness×クリキャノン by サンデーサイレンス)-・-生

有効世代数:10代目

 

Ⅰ 主:8 結:7 土:2 弱:3 影:2 集:6 質:3 再:6 SP:4 ST:3 特:0

合計:(44/60)点 クラス:1A

Ⅱ 日本適性:◎ 成長力:□

Ⅲ 距離適性

芝:S ◎ M 〇 I □ C × L ×

ダ:S 〇 M □ I × C × L ×

芝適性:〇 ダート適性:〇 重馬場適性:□

Ⅳ 開花率:普通 成長型:遅め

 

〇 短評

 

主導は父母の傾向を引き継ぎAlmahmoud5×5の系列クロス。次いで、Nashua-Nasrullah.Hyperion.Pharamond(=Sickle)の系列クロス。前面のクロスは本質的にスピード優位のクロスが多く、父のスピード源となったTurn-toの中間断絶も、しっかりと6・8×5・6でクロスさせ主導と連動。有効世代数が10代目になる為に、これといった弱点も存在せず、影響度バランスが(5-0-6-4)と0が存在するものの、Almahmoudの父Mhamoudが9代目に存在するだけで無く、その部分の生かし方が悪くは無い為、さほどのマイナスとは言えず、むしろ良好なバランスだと言えるだろう。また、主導となったAlmahmoudの生かし方が非常に良く、Hail to Reason.Northern Dancerクロスを作成しなかった当馬にとって、主導でありながら、結合の要ともなっており、Silent Withnessの仔、サンデーサイレンスの孫という良さを存分に発揮した配合だと言えるだろう。惜しむらくはこれといったスタミナ源が無く、スタミナ優位の優秀な配合であった母クリキャノン(3B)のスタミナ要素の再現に失敗した点であるが、こと単距離においては父や、母父であるサンデーサイレンスの最高傑作であるサイレンススズカ(2A)を彷彿とさせる、スピード勢力の生かし方だと言えるだろうか。本質は、芝・ダート兼用のスプリンターで、Hyperionの影響により、父よりは距離が持つものの、本質はマイルまでだと言える。

 

今回は、近日に行われるスプリンターズステークスにおいて、紹介しておきたい名馬をチョイスさせて頂きました。わかりにくい文章だとは思いますが、何卒ご容赦ください。その上で、過去の名馬達にも少しだけ、目を向けて頂ければ、競馬への造詣が深くなるかもしれません。競馬は血のスポーツでもあります。こうした連綿とした血の流れに面白さを抱いて頂ければこれにまさる喜びはありません。今回の私的名馬選はこのあたりにしたいと思います。ご閲覧有難うございました。

 

(taku.O)
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